女性の転職/女性の転職関連情報

帰国子女には勝てないの?(2ページ目)

語学力がすべてではないと思うけれど、相手が帰国子女というだけでコンプレックスを感じてしまうという人も多いようです。でも、日本で育った人は、それだけで「帰国子女」より劣っているのでしょうか。

執筆者:泉 まつお

kikokusizyo
海外生活が長い帰国子女の中には、日本的なマナーや言葉使いが苦手と感じる人も多いようです。
前のページで帰国子女の強みを検証しましたが、今度は、弱みとなりやすい点を検証してみたいと思います。

まず挙げられるのが、日本の文化にうといケースが多いということです。
海外との接点が多い仕事だったとしても、外資系企業だったとしても、ここは日本。日々の業務のなかには、日本ならではの「感覚」が入り込んでいます。そして、こうした感覚を知らない帰国子女が気づかないところでまわりに不快感を与えたり、扱いにくいと思われてしまったり、ということも少なくないのです。

これが外国人であれば、こちらも、日本の習慣を知らないのは仕方がないと思いますが、帰国子女は日本人であるというバックボーンがあるため、まわりも知っていて当然と思いがち。こうしたことからまわりとの人間関係がギクシャクし、悩みを抱える帰国子女は少なくありません。

逆のことを考えてみましょう。
例えば、私がアメリカの人と一緒に仕事をしたとします。日本人の私がつたない英語で話しかければ、相手も理解しようとしてくれるし、多少、失礼があっても、自分の文化とは違う人だからと寛大に受け止めてくれるところもあるでしょう。
しかし、もし私がネイティブと変わらない英語で話し始めたとしたら、どうでしょう。少しでもその国の商習慣を理解していなかったら、とたんに、失礼な人だとなってしまう可能性は少なくありません。

帰国子女が住んでいた国の文化を知っているとしても、もし、その国で働くことなく日本で就職をしていたのなら、その国の商習慣を十分に知らないということもあり得ます。語学に長けているからこそ、そこで生まれる誤解もあるのです。


つまり、帰国子女には帰国子女の試練があるということ。広くビジネスをするなかでは、帰国子女も、日本で生まれ育った日本人も、それぞれに強みがあり、弱みがあるのです。

ビジネスパーソンとしての優劣にはいろいろな指標があります。語学力で帰国子女に劣るなら、それはそれで自分として上を目指せばいいのであり、その帰国子女にあなたが勝るところもあるかもしれません。一つ、二つの指標だけで優劣を考えるのはやめましょう。
【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場で転職関連の書籍を見るAmazon で転職関連の書籍を見る
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます