医師も、休日・深夜勤務でタダ働き!
企業だけじゃない! 病院でも残業代の不払いが横行……。 |
医師たちの勤務実態は、夜間診療や急患の対応に追われ、当直明けでも深夜まで勤務を続けるなど、過酷の極致。医師の過労死が多いのも納得……。
一方、広島市の広島大学病院でも、同様の実態が発覚! 職員らに適正な残業代を支払っていないなどの事実が確認され、労働基準監督署は今年2月、是正勧告を行いました。大学側は調査をした上で、6月にも不払いの残業代を追加支給する方針ですが、実はこの大学、2004年8月にも残業代の不払いで勧告を受け、職員281人に総額3,635万円を追加支給しています。なぜしょうこりもなく、同じ過ちを繰り返す?
サービス残業にうつ病、職場改革は待ったなし!
それにしても、どうして「名ばかり管理職」が生まれるのか? 企業経営が、原材料費高騰と消費低迷の2重苦に悩まされる一方、病院も、主な収入である診療報酬の伸び悩みに医師不足という逆境に立たされています。しかし、だからと言って、本来支払うべきものに「頬かむり」を決め込むことが正当化されるわけではありません。ちなみに、労働基準監督署が企業に指導を行った結果、不払いだった残業代の追加支給を受けた人の数は、2006年度の1年間で約18.3万人。総額はなんと227億円超! サービス残業の実態は、実に深刻……。一方、2ページで見たように、サービス残業の結果、健康まで害する人もいます。実際、うつ病の患者数は100万人近くに上り、過労死・過労自殺が社会問題化しているのが、昨今の現状。「オレたちは働く機械じゃない!」「労働の対価=報酬はきちんと支払え!」職場に渦巻く悲痛な叫びに、どう対処するのか? 経営側の姿勢が、ますます厳しく問われそうです。
【記事の関連サイト】
●All About「よくわかる時事問題」のサイト
・店長は「偽装管理職」?!
・えっ、もうすぐ残業手当がつかなくなる?!
・30代が深刻!若い世代を襲う「過労自殺」
・交通事故を凌ぐ!「うつ病」100万人時代
・どこまで進んだ?企業のメンタルヘルス対策
・どう守る? 私たちの心と体の健康
・「有給休暇」の平均日数って、どれくらい?
●その他のサイト
・東京管理職ユニオン(相談窓口)
・「過重労働・賃金不払残業解消キャンペーン月間」の実施について、厚生労働省
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