有給休暇の平均所得日数は?消化できるのか

気になる有給の消化率は?

気になる有給の消化率は?

2006年に正社員らが取った有給休暇日数は過去最低! 職場では相変わらず、休みたくても休めない人が多いようですが、有給休暇の平均取得日数って、どれくらいなの? また、会社が忙しい時期でも有休は取れる?

<目次>  

企業規模によって異なる有給消化日数!

厚生労働省が10月に公表した「平成19年就労条件総合調査結果の概況」(※)によると、2006年に企業の正社員らが取得した年次有給休暇は、1人平均8.3日。企業が与えた同17.7日に対し、取得率(与えられた休暇日数÷実際に取得した休暇日数)は46.6%と半分にも満たず、2005年と並んで過去最低の水準に留まっています。これを企業規模で比べてみると、
■1,000人以上の企業…… 平均取得日数9.7日、取得率51.7%
■300~999人の企業…… それぞれ7.7日、43.0%
■100~299人の企業…… 7.4日、43.9%
規模が小さい企業ほど取得日数が少なく、中小企業では特に、有給休暇が取りにくい傾向がうかがえます。
※ 調査対象:全国の企業のうち、本社の常用労働者30人以上の5,343社、有効回答率:78.2%。

 

所得率ダントツは電気・ガス・水道業! 一方、サービス業は……

では、業種別に見るとどんな違いがある? まず、有給休暇の消化が最も進んでいるのは、電気・ガス・熱供給・水道業で、平均取得日数は15.3日、取得率は77.5%。共に、上記の全体平均(それぞれ8.3日、46.6%)を大きく上回っています。逆に、消化率が悪いのは、
■飲食店・宿泊業…… 平均取得日数4.2日、取得率26.9%
■卸売・小売業…… 6.1日、34.6%

消化率が最も悪い飲食店・宿泊業は、消化率トップの電気・ガス・熱供給・水道業と比べ、取得日数・取得率共に3分の1程度。卸売・小売業も含め、営業時間が長いサービス業ではとかく、労働時間が長くなりがちですが、有給休暇もやはり取りにくい模様……。

巷の「景気は緩やかに拡大している」(日銀、10月の金融経済月報)とされる中、多くの職場では、中小企業を中心に「有休を取りたくても取れない!」というのが実態のようですね。ところで、企業では、有給休暇以外にも夏季休暇などさまざまな特別休暇制度を設けています。一体、どんな休暇がある? また、取得率はどれくらい? 

 

夏季・リフレッシュ・ボランティア……特別休暇の普及率は?

特別休暇もなかなかとれない……

特別休暇もなかなかとれない……

63.5%の企業が特別休暇制度を設けている中、どんな休暇がある? 引き続き、資料から探ってみると……

■夏季休暇…… 全体の48.7%と約半数の企業が設けており、一番ポピュラーな休暇。企業規模ごとの格差はほとんどなし。
■病気休暇…… 全体の整備率は22.8%。企業規模別では、1,000人以上の企業で40.7%に上っているのに対し、30~99人の企業は21.5%と半分の割合に留まり、企業規模の格差が大きい。
■リフレッシュ休暇…… 同12.4%。1,000人以上の49.2%に対し、30~99人の企業ではわずか7.4%と7分の1程度。これも規模間格差がとても大。
■ボランティア休暇…… 2.8%。1,000人以上は17.7%、一方、30~99人は1.8%と、10倍近い格差!

休暇ごとの整備率の違いを見ると、夏季休暇の普及が抜きん出ているのに対し、整備率が最も低くなっているのがボランティア休暇。企業経営者は、ボランティア精神が希薄? 一方、企業規模ごとの違いについては、夏季休暇では規模を問わず45~50%が整備しているのに対し、病気・リフレッシュ・ボランティア休暇ではいずれも、規模の小さい企業の整備率が低く、規模間格差が目立ちます。特に、リフレッシュ・ボランティアなど新しいタイプの休暇導入には、中小企業経営者は二の足を踏みがち?

 

特別休暇の「有給率」は、どれくらい?

そして気になるのが、「これらの特別休暇は、有給?無給?」。そこで、休暇取得の際、給料が全額支払われる割合を見ると……

■夏季休暇…… 全体では83.9%が全額支給。1,000人以上の企業は90.4%、30~99人の企業は82.0%。
■病気休暇…… 同47.4%。1,000人以上は64.7%、30~99人は45.8%。夏季休暇より企業規模間格差が大きい。
■リフレッシュ休暇…… 同96.5%と、全額支給率がダントツ! 企業規模の格差はほとんどなく、万遍なく普及している。
■ボランティア休暇…… 同69.4%。1,000人以上は73.8%、30~99人は58.0%。病気休暇と同様、規模間格差がかなり大きい。

ところで、有給休暇の取得について、最低限おさえておきたいポイントってある? 次のページでは、「会社が忙しい時期でも、有給休暇の取得はできる?」「アルバイトでも有休が取得できるのは、どんな場合?」などをご紹介! 

 

会社が忙しい時期でも、休暇の取得は可能!

まず、会社が忙しい時期でも、休暇の取得はできる? 原則としてできます。企業側には、社員が有給休暇を取る日を変更する「時季変更権」がありますが、これを行使できるのは、「請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合」(労働基準法第39条第4項)。

これに該当するのは、社員の大半が同時に請求するなど限られたケースで、それ以外の場合は取得可能と解釈されています。

 

残った有休は、退職日までに全部消化できる!ただ……

次に、退職する際、退職日までの間に残った有給休暇を全部消化することはできる? 法律上はできます。ただ、退職となれば当然、引き継ぎなどの問題も発生しますから、法律上可能だからといって、あまり「強硬路線」を突っ走るのは考えもの。会社や後任者の立場にも配慮しつつ、お互いによく話し合った上で「妥協点」を探るのがオススメです。

 

条件を満たせば、アルバイトでも有給休暇が取得できる!

アルバイトでも条件を満たせば有給を取得できる。消化してリフレッシュしよう!

アルバイトでも条件を満たせば有給を取得できる。消化してリフレッシュしよう!

では、アルバイトでも有給休暇が取得できるのは、どんな場合? アルバイト・パートでも、一定の条件を満たせば有給休暇が発生します。その条件とは、
■半年間継続して勤務
■8割以上出勤
これら2つを満たせば、週4日勤務のアルバイト・パートなら、7日間の有給休暇を取ることができます(週の労働時間が30時間未満で、かつ週4日以下の場合は、労働日数により休暇日数が減ります)。ちなみに、未消化の有給休暇の時効は、社員・アルバイトなど就業形態を問わず2年です。

さて、職場の現状を振り返ってみると、「休みたくても休めない!」という声があちこちから聞こえてきそうですが、有給休暇の取得は本来、働く人たちの正当な権利。それが実態としては、取得率が半分以下に留まり、法律で原則10日以上(社員の場合)とされているところを、平均8.3日しか取っていないというのは、実にもったいない話ですね。各企業は、もう少し熱心に休暇を取りやすい環境づくりに励んで欲しいものです。

【関連記事】
●その他のサイト
正社員・パート・アルバイトのための有給休暇取得マニュアル
年次有給休暇関係のQ&A、静岡労働局ホームページ(3ページ目の参考資料)
平成19年就労条件総合調査結果の概況、厚生労働省


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