社会ニュース/よくわかる時事問題

押しつけた者勝ち?!「ゴミ戦争」の舞台裏(3ページ目)

リサイクル意識の高まりを受け、全国のゴミは、順調に減少街道を進んでいます。一方、意外と知られていないのが、30年も続く「東京ゴミ戦争」。そこで、ゴミの押しつけを巡る壮絶なバトルを探ってみると……

執筆者:志田 玲子

日本人が出すゴミは、外国人に比べ少ない! でも……

画像の代替テキスト
2重・3重は当たり前。お菓子の過剰包装は、見直す余地大あり!
写真提供:フリー画像素材EyesPic
まず、国全体のゴミ(一般廃棄物)の量で比べてみましょう!(環境省「平成17年版・循環型社会白書」) 2000年の日本の発生量は約5,200万トンで、先進国の中ではアメリカに次ぎ第2位。ただ、アメリカの発生量は2億トン超と、日本の約4倍に上ります。アメリカは日本より人口が多い分、ゴミの量が多いのも当たり前?

そこで、1人当たりの年間発生量をみると、日本人の約410kgに対し、アメリカ人はなんと760kg! アメリカ人は平均して、日本人の2倍近いゴミを出しているわけですね。ちなみに、環境先進国と言われるヨーロッパ諸国と比べると……
■ドイツ…… 540kg
■スウェーデン…… 450kg
■ノルウェー…… 620kg
■デンマーク…… 660kg
いずれも、日本人の量をかなり上回っています。ゴミ排出に関しては、日本は先進国の中でも「優等生」!と言えそうですが、お隣・韓国の360kgと比べると、まだ減量の余地あり……。

お菓子や野菜の包装では、日本は「劣等生」?!

最後に、ガイドの実感として気になるのは、お菓子の過剰包装。クッキーやせんべいなど、国内では1~2枚単位で個別包装する商品が多く見受けられ、1袋食べ尽くすとゴミの山が誕生! また、野菜の包装にしても、いちいちスチロール・トレイにパックする必要がある? 一方、アメリカ・ヨーロッパの包装はと見ると、実にシンプルです。ゴミ減量のキーワード=3R(※)の中でも、Reduce=廃棄物を出さないようにする心がけは、エコの肝心かなめ。環境にやさしい消費者としては、よりシンプルな包装の商品を選びたいものですね!
※ Reduce(廃棄物を出さない)、Reuse(再使用)、Recycle(再資源化)。

【記事の関連サイト】
●All About「よくわかる時事問題」のサイト
地球を救う「カーボンオフセット」って何?
都会は灼熱地獄へ! 「地球温暖化」の恐怖
光化学スモッグに黄砂、日本の空が危ない?!
今年の黄砂は、例年より深刻?!
北京五輪にこんな黄信号!

●その他のサイト
4月1日から資源・ごみの分け方等が変わります、東京都中央区
平成17年版・循環型社会白書、環境省


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