欅ハウス
コンクリートの打ち放しが印象的な欅ハウスの外観。窓辺には植栽用にプランターが置かれ、建物の南側にはつる性の植物を這わせるためのワイヤーが壁全面に張られています。
昨年9月、世田谷区に総戸数15戸のマンションが完成しました。マンション分譲を手がけるリブランがコーポラティブ方式で企画コーディネイトした「欅ハウス」です。周辺環境と調和したエコマンションとして話題を呼んだ住宅の、完成後の暮らしぶりを拝見しましょう。


住む人のこだわりが住まいに反映

ケヤキ
これが樹齢200年とも300年ともいわれるケヤキの木。すぐ横には築150年という地主さんの旧母屋が残され、賃貸住宅として活用されています。中庭のビオトープには、最近あまり見かけなくなったメダカが泳いでいました。
欅ハウスの名前の由来は、敷地のほぼ中央に聳え立つ2本の大きなケヤキの木。親子代々にわたって見上げてきたこの大樹など庭木としてあった樹木を残してほしいとの地主さんの要望に応え、マンション建設にあたって今の場所に移植したそうです。いわばマンションのシンボル・ツリーというわけです。このケヤキの木の足元には、マンションの中庭が広がっています。アスファルトに覆われた表通りから一歩この中庭に足を踏み入れると、冷んやりと湿度のある空気が感じられました。ビオトープのあるこの小さな空間はガーデンデザイナーである居住者が基本設計のアドバイスをし、さらにマンションに住む小学生が居住者みんなの意見を聞いて植栽などをつくりこんでいるそうです。居住者のこだわりが住まいに反映する、コーポラティブマンションならではの暮らし方といえるでしょう。

建物の上層階にも案内してもらうと、3階と4階のルーフバルコニーが共用スペースになっており、一面に土が敷かれて小さな梅の苗木が植えてありました。将来は果樹園にするのが目標だそうです。さらに屋上には菜園があり、ナスやトウガラシ、ピーマン、ニガウリなど、居住者が思い思いの作物を育てていました。中庭のビオトープも、この果樹園や屋上菜園も、基本的に雨水を利用しているそうです。
果樹園
「果樹園」には軽量土壌を30cmの厚さで敷きこみ、小さな樹木が植えられるようになっています。梅のほかにも子どもたちがいろいろな「苗木」を持ち寄って植えているそうです。