会社の職務発明に関する取扱いに対して、問題を提起した形の青色発光ダイオードの特許訴訟であるが、特許権の帰属についての判決が出た。
中村修二・米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授が、青色発光ダイオードの発明時代の古巣・日亜化学工業を相手に訴訟を起こしたものである。
≪青色発光ダイオード:写真=日亜化学工業(株)≫
この争点は、日亜時代の発明の特許権は会社に譲渡しておらず、発明者中村氏の権利であるとの内容と、もし会社に帰属したとなった場合には、特許法でいわれる譲渡における相当の対価として、20億円を要求したものである。
9月19日東京地裁は、特許の権利を会社に譲渡するとの黙示の合意があったとの判断により、権利の帰属を日亜側に認める判決を出した。
現在は、特許の権利を譲渡した対価として求めている、20億円の発明者への支払いについての審理が続いている。
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