つまりハエとり紙をゴキブリとりに応用しただけでは、不十分であった。ハエのように飛んで来てはくれないのである。それにはオトリに近いものが必要なのだ。

ある会社で薬品の取扱いをしていた発案者は、薬品倉庫の中で特定の薬品にゴキブリが多く集まっているのを見ていた。そしてこれをゴキブリ誘引剤として利用したら行けるだろうと発想したのである。

ヒット商品とは経験が意外な分野に活用された時に生まれることが多い。形状記憶合金のブラジャーへの応用などが良い例だ!

そしてこの発想を元に、誘引剤や箱の形状の研究などが、30万匹のごきぶり飼育とともに続けられた。その商品化への意気込みは凄い!そして販売にあたりネーミングが検討された。

最初の名前はごきぶりキラーの意味から“ゴキブラー”でいこうとなったが、何と他社から同様の商標(GOKIBURA)が登録されていたのだ。そこで当時の大塚正士会長の発案で、現在の“ごきぶりホイホイ”が命名されたのである。

これにはごきぶりがホイホイ捕れて、商品がホイホイ売れるようにとの願いが込められている。1973年3月に販売されたが、ネーミングも覚えやすく、ホイホイ売れて3ヶ月で27億円も売り上げたそうだ。

現在もヒット商品となっているが、観察力とネーミングの重要性を感じさせられた商品である。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。