コーチング/人材育成・組織作り

部下への不満は要望で伝えよう!

部下に対して不満のない上司はほとんどいません。そんな不満を、あなたはどうしていますか? 実はそこには貴重な宝が含まれています。避けるのではなく、利用していきましょう。今回はそのコツをご紹介します。

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド


部下に対して不満のない上司はほとんどいません。そんな不満を、あなたはどうしていますか? 実はそこには貴重な宝が含まれています。避けるのではなく、利用していきましょう。今回はそのコツをご紹介します。

《CONTENTS》●不満をグッとこられていませんか?(1P目)●不満はいつかは爆発します(1P目)●不満の奥にある自分の願いに目を向けよう!(2P目)●要望を伝えて部下自身に決めてもらおう!(2P目)

不満をグッとこられていませんか?

不満は大きなストレスです

「会議でもっと言いたいことを発言してくれないと……」
「あいつは最後の詰めが甘いんだよな」
「なんで、いつも遅刻ばっかりするのかな」
「もう3年目なんだから、チームを引っ張ってもらわないと」

あなたは部下に対して、さまざまな不満を抱えていませんか?

本当なら部下に言いたいところなのに、「いやいや、あいつもがんばっているんだから……」「他にもいいところもたくさんあるから」と自分で自分を納得させ、グッと抑え込んでいる人がいるかもしれません。

なかには、「俺の気持ちもいつかはわかってくれるだろう。そろそろ気づいてくれるのでは……」なんて淡い希望を持って、部下の態度が変わることを待っている人もいるでしょう。

抑え込んでいてもなくなることはありません。そして、相手が察して行動を改めることは万に一つです。多くの場合、逆に期待を裏切られて不満をさらに抱え込むことにもなりかねません。

不満はいつかは爆発します


不満は常に現れる機会を狙い、あなたの隙を見てはいろいろな形で現れてきます。

よそよそしくなる

一つは、不満を抑えようとすることに意識がとられ、部下に対してよそよそしくなり、表面的な会話になってしまいます。たとえば、会議でなかなか発言してくれない部下に、冷静に話そうとするあまり、「○○くんは、なにか意見ないかなあ?」と腰が引けた関わりになっていきます。

ついつい嫌みを言ってしまう

また、相手に直接伝えるのを避けるため婉曲的な表現が出てしまい、かえって部下に悪い印象を与える結果に。たとえば、最後の詰めが甘い部下に、プレゼン資料での誤字・脱字などを見つけたとき、「神は細部に宿るって言うけど、小さいことが大失敗につながるんだよね」とボソッとつぶやいてしまう、といったことです。

抑えきれずに爆発する

最後はここに行き着きます。我慢に我慢を重ねてきたところで、部下のちょっとした不用意な発言、無神経な一言が引き金となって、感情的に怒鳴ったり一方的に叱ったりします。いきなり怒鳴られた部下はびっくりしたり、同じように感情的になって今度は部下に不満がたまる結果になります。

抑えても消えずに出てくる部下への不満。どうしたらいいんでしょう?

不満を活用するポイントはこれ!次ページへ>>
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