マンション購入術/人気テーマのマンション購入

売主、メーカー、居住者のコラボで商品開発(2ページ目)

売主とメーカーのタイアップでマンションの設備を開発する例は少なくありませんが、最近ではさらに居住者の視点をとり入れるケースも出てきています。設備メーカーの担当者に、開発の経緯を取材しました。

大森 広司

執筆者:大森 広司

マンション入門ガイド

収納を最小限に抑えスッキリさせたバスルーム

手すりにもなるスライドバーや握りやすいグリップ付きの浴槽など、人に優しいデザインのラクモアのバスルーム
手すりにもなるスライドバーや握りやすいグリップ付きの浴槽など、人に優しいデザインのラクモアのバスルーム
ラクモアプロジェクトでのバスルームの開発でも、洗面ドレッサーと同様に会員モニターによる試作品の品評が行われたそうです。その結果、採用されたバスルームには、トレーを取り外してまるごと洗える収納棚や、ゴムパッキンをなくしてカビが付きにくくしたドア、フランジをなくした排水口など多くの機能が採用されました。また入浴時に腰掛けられるよう浴槽の縁を幅広くしたり、シャワーのスライドバーを手すりとして握れるようにしたりと、シニア世代でも安心してお風呂を楽しめる配慮が施されています。「開発の段階では収納についても検討が重ねられました。会員モニター用に試作したユニットバスでは収納を充実させたプランにしていましたが、意外にも『こんなに収納があったら掃除が大変』という声が多かったのです。加えて、野村不動産さんから『ユニットバスの中だけで完結させないで、居住空間全体として収納を考えては』とのアドバイスもあり、過剰な収納をやめてスッキリとした空間に仕上げることを目指しました」(TOTOバスクリエイト集合設計グループ・山田和さん)

一般的にマンションの商品企画では、機能だけでなくデザイン性の高さも要求されるといわれます。「周辺のマンションとの差別化を図りながら、モデルルームで購入後の生活に夢を抱いていただくには、“見た目”も重要になります。特定の顧客の希望に合わせて機能やプランを提案していく注文住宅と比べても、デザインにはよりこだわる傾向が強いでしょう」(前出・山田さん)

物件によりアイテムや仕様が異なるラクモアブランド

ラクモアプロジェクトは2008年9月分譲の「プラウドシティ上大岡」を皮切りに、野村不動産の「プラウド」マンションに順次とり入れられています。洗面ドレッサーやバスルーム以外にも、他メーカーとのタイアップでキッチンや下足収納などラクモアブランドのアイテムが徐々に増えているのが現状です。

また、洗面ドレッサーやバスルームについても、同じラクモアを採用した物件でも仕様や機能は一様ではありません。「物件の特徴に合わせ、より“ラグジュアリー”を強調したり、“ラク”な機能を重視したりと幅を持たせています。例えば上大岡のケースでは椅子に腰掛けて化粧ができるよう、ドレッサーの洗面ボウルの横にドライエリアを確保したことが好評でした。今後はエコやユニバーサルデザインなどのテーマにも取り組みながら、さらにラクモアを進化させていきたいと考えています」(前出・井口さん)

今回は野村不動産とTOTOの例を取り上げましたが、他のデベロッパーもメーカーとのタイアップでオリジナル仕様の設備開発に取り組む例がみられます。モデルルームに足を運んだら、こだわり設備の仕様や機能を自分の目で確認してみてください。

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