▲66年愛知県生まれ。89年愛知県立大学美術学部デザイン専攻卒業。同年デザイン事務所に入社。92年建設塗料会社に転職。96年単身上京。ホームレス生活をしながら、ウェブデザインを手掛ける。99年有限会社オーケイウェブ(現株式会社オウケイウェイヴ)設立、Q&Aサイト『OKWeve』を立ち上げる。2006年6月名古屋証券取引所セントレックスに上場。 |
ところがなぜか建設塗料会社に転職し、飛び込み営業などもやらされるなど、デザイナーらしからぬ泥臭い仕事も経験する。その後訳あって上京し、ホームレス生活を続けながら、ウェブデザインで実績を重ねる。そして3年後、ついに会社を立ち上げた。兼元さんのキャリアを全2回に渡って描く。
番外編「兼元社長のオリジナル手帳」もぜひチェックしてください。
Contents
1.ライフマップとは?
2.弁当箱から建物まで
3.典型的な「3K職場」に転職
4.朝6時に社長宅に出社
5.仲間と共にV字飛行
番外編「兼元社長のオリジナル手帳」
ライフマップとは?
大学卒業後、京都の有名デザイン事務所に入社した兼元さんは、そこでデザイナーとしての基礎を学ぶ。先輩社員の「物には命がある」「デザイナーの存在を消せ」という指導のもと、製品や物に課せられる多くの制約条件を満たしつつ、最後の「画竜点せい(がりょうてんせい)というべき、ほんの限られた部分にオリジナリティーを発揮する」デザインを実践した。
もう1つ兼元さんがデザイン事務所で学んだのが、「ライフマップ」という手法だった。これは人生における結婚、仕事、友人、家族といった主要ライフイベントをキーワードにまとめ、それぞれのパネルを作り、そこに理想的なイメージをコラージュ(貼り付ける)するというもの。こうして夢や理想をビジュアル化し、人生設計に生かす。兼元さんも「この手法は極めて合理的で、感銘を受けた」という。