▲佐々木かをり氏 83年上智大学外国語学部比較文化学科卒業。フリー通訳者として活躍後、87年ユニカル・インターナショナル設立。同年より『ニュースステーション』リポーター。96年より毎夏「国際女性ビジネス会議」開催。2000年イー・ウーマン設立。多くの政府審議会の委員を務める。2児の母。著書多数。 |
後編は、この手帳術が生み出された背景に迫りながら、これから『ミリオネーゼの手帳術』を実践したい人が最初にトライすべき「六分表」を紹介する。
自分のボスは自分!
佐々木さんの基本的な考え方であり、著書の冒頭でも述べられているのが、「自分の人生の主人公は自分であり、手帳はその脚本である。そして脚本家も自分自身である」という言葉だ。自分の思うとおりに自分の人生を生きることができたら、満足度の高い人生を過ごせる、という考えがその手帳術のベースにもなっている。
これはガイドの持論だが、手帳術の達人はそれぞれ独自の“幸せの枠組み”を持っていると思う。GMOインターネット社長で『一冊の手帳で夢は必ずかなう』の著者・熊谷正寿氏や、先日東証1部上場を果たした東京スター銀行タッド・バッジ頭取などは、さまざまな成功哲学の研究を重ね「こうすれば自分は幸せになれる!」といった基本コンセプトを固め、それを、仕事・家庭・健康・・・といったジャンルに分類、具体的に成功のイメージを定義している。
▲『佐々木かをりの手帳術』佐々木 かをり (著) |
それまでの私は、頼まれた仕事に一生懸命取り組んでいました。それが人に迷惑を掛けない生き方だと信じていたのです。意外かもしれませんが、学生時代は、自分は25歳ぐらいで結婚して、夫の帰りを三つ指を付いて迎えるものだと思っていました。
しかし、講師の話を聞くうちに、幸せというのはただ待っているのではなく、自分からつくるものであること。せっかく人として生まれてきたのだから、自分の幸せに向かって自ら責任を持って行動し、何か世の中にプラスになるものを残したい気持ちが強くなりました。その1つが『起業』だったのかもしれません」