キャリアプラン/キャリアアップの方法

低下する若者の仕事力(2ページ目)

先日、あるビジネス系の月刊誌から取材を受け、最近の若手ビジネスパーソンの能力低下について、コメントさせていただきました。「仕事力」を可視化する市場価値測定テストの受験データから報告いたします。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

何から始める?能力開発

ビジョンを明確化することはいろいろな能力形成に役立つ!
では、このようなご時世、組織の中で生き残るために、あなたはまず何をすればいいのでしょうか? その処方箋として、目的や目標を明確にすること、つまり、ビジョンを具体的に構築することです。

ビジョンが明確になれば、その目標の達成に必要な能力を自ら獲得していきます。その目標実現のために、有益な情報を主体的に探すことが出来ます。つまり、普通の人よりもアンテナが高く、情報感度が良くなります。時間は有限なので、”選択と集中”が出来るようになり、密度の濃い時間を過ごす事ができます。

昨日も企業内研修でカウンセリングを行いましたが、その方は丁度30歳でした。10年後の理想像を具体的にイメージするにはモデルを探すのが一番です。40歳で最も輝いている方を社内で見つけることです。それが直属の上司であれば幸運です。

そのモデルの方と自分を比較して、どんな能力を身に付ければその方に辿り着けるか、つまり理想の姿と現実の姿とのギャップを掴み、それを克服すべく、日々の行動に落とし込んでいくことです。日常行動のパターンを盗むということでも理想に近づけるはずです。

会話の仕方、メモの取り方、企画書や稟議書の作成法、電話でのやりとり、飲食の場での情報収集法、プライベートの過ごし方等々、色々なヒントが隠されているはずです。

捨てる技術と言いかえることができます。無駄な時間を極力され、目標達成に注力するという行動パターンになります。測定データを分析すると、ビジョン策定能力が高い人は往々にして情報収集能力とタイムマネジメント能力の得点が高いことが特徴的です。

”自分”株式会社を経営するが如く、ビジョンと連動するバリュー(理念・価値観)やストラテジー(戦略、アクションプラン)もきちんと保有、策定しなければなりません。

会社の中でモデルを探せ!

では、具体的にどうすればいいのでしょう? まず、能力を高めるには「まねる」ことから始めましょう。あなたの周りの上司(1階級上)や上長(2階級上)で魅力的な方を探して下さい。

いきいきと毎日を送られる方はビジョンや夢を明確に持っている方です。1日単位・1週間単位のタイムスケジュールをチェックしてみましょう。自分と比較し、何が違うのかを確認し、まずは同じような行動パターンになるように、自分の行動を習慣になるまで一つ一つ弄りましょう。

出来ることから直ぐ始めるのがポイントです。全てを一時に変えることは無理があります。また、完璧主義になるのはストレスが溜まり、精神衛生上よろしくありません。無理をしない程度にアクションプランを策定し、100%でなくとも、まずは60%、次に80%というような形で進捗管理するのがよろしいでしょう。

仕事をしている時は、上司の目線、上長の目線で取り組むように心掛けて下さい。会社全体と部署のビジョンや戦略を確認され、会社での仕事は実は上司の仕事のアウトソーシングを請け負っている感覚でよろしいかと思います。

■関連記事 
「30歳-理想の10年後を実現する方法」 
「ビジョンと戦略の描き方」
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