キャリアプラン/キャリアアップの方法

自己啓発を始める5つのキーワード(2ページ目)

新年度がスタートし、入社式や人事異動に伴う歓送迎会など様々なイベントも終わり、いよいよゴールデンウィークに突入です。GW中はビジネスはスローモードですので、自己啓発を考えるのに丁度よい期間です。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

3.スピード(時間生産性)

一定時間内でどれだけの成果が出せるか、これからは問われる!

昭和の時代、経営資源は、人・モノ・金と言われましたが、それに加え、80年代の、情報、90年代の、知識、更に、今日では、スピードが第6の経営資源と言われています。一定時間内でどれだけのモノが産出出来るか、生産性が問われる今日です。

遅くまで残業をすることは昔は美徳でしたが、生産性の観点からは悪徳です。ガンバリズム、精神論が評価された時代は終わり、遅くまで残って残業する人は外資系では当たり前のように、”のろまなカメ”というような表現で、今日では決して評価はされません。さて、あなたは?

生産性を高める習慣として、まず、お尻(デッドライン)を決めることです。トリンプ前社長の吉越浩一郎氏の「デッドライン仕事術」という本も売れているようです。デットラインから前倒しで作業計画を策定していくのです。経験があれば所要時間が読めますので、きちんとした時間管理が出来るものです。プロであればあるほど、きちんと時間管理が出来ます。だから、成果を出すことが出来るのです。

経験もなく未熟であれば、残業でなく、前業(=早く出社して業務に取り掛かること)をすることをお薦めします。スピード感のある生産性の高い仕事は品質に直結します。”先手必勝”というように、早く出社して早上がりすることは結局のところ、生産性の高い仕事になろうかと思います。職場を見て下さい。地位が上がれば上がるほど、この傾向が強くなります。一般的に社長は誰よりも早く出社されますね。生産性の高さが極論すれば、給料に結びつきます。早出・早上がりの実践はいかがでしょう?

4.アカウンタビリティー(成果責任)

アカウンタビリティーとレスポンスビリティーとの違いは、成果責任とプロセス責任の違いと言えましょう。これからはどんな仕事についても、その道のプロとして、成果が問われます。その前提として、高い職業意識や倫理観・使命感・責任感がより重要となるでしょう。

自分へのコミットメント(約束)が高い人は、それ相応の成果を出す方です。そのためには常日頃の鍛錬が必要です。専門性を獲得するための絶え間ない努力、しっかりした目標も持ち、そのハードルをクリアしていくためのアクションプラン(行動計画)を策定し、コツコツと決めたことを行っていくことです。

お客様や会社の上司を含め、期待に見合う成果を出すことが重要です。成果を出せば、次のオーダー(作業依頼)が来ます。前号で書いたように、事前期待と事後評価の関係で次があるかどうかが決定します。そのためには事前期待のイメージ合わせの作業といえる、質問力は非常に重要な能力です。

上司は部下に仕事をアウトソースしていると考えて下さい。依頼された部下は、きちんとした確認作業が必要なことは当たり前です。そして、上記の想定しているものをイメージ通りに作成し、更に予想を超えるものをアウトプット出来れば、こいつは出来る部下!という評価を得られ、次から次へと仕事が舞い降りてくるものです。

5.ビジョン(志)

ビジョンに数字が加わったものが目標です。ビジョン、在りたい姿のイメージを出来るだけ具体化・定量化して下さい。何故か? 数字目標に落とし込まないと、次に打つ手が見えないからです。次に打つ手を戦略、平たく言えば、アクションプランです。

ビジョン、志は個人に立脚した野望・欲望とは異なります。それが世の中や社会にとって有益であり、崇高で高邁なものです。実現すること自体がワクワクするようなものでないと人々を動かせません。明確なビジョンは組織やチームの結束力を強めます。きちんとしたものがあれば、あなたがカリスマ性のあるリーダーである必要はありません。名著「ビジョナリーカンパニー」ではそのようなことも言及されております。

超一流になる方は具体的なセルフイメージを強く持っている方ばかりです。大リーガーのイチロー選手は子供の頃の作文にも書かれているように強い自己イメージを持っています。イメージが明確になれば、あとはアクションプランを作成し実行するのみです。

まずは地区、次に県、更に全国、ハードルを高くしていき、その中でトップの位置を目指す、その先に、プロ野球、最後に大リーグがあった訳です。今では世界最高の舞台である大リーグでもトップパフォーマーです。このところのイチローの顔付きは求道師のようです。彼の次のハードルは興味があるところです。

以上、自己啓発される際の5つのキーワードです。GWは比較的時間があるので、このキーワードを軸に、自己点検され、アクションプランを立てるとよいでしょう。
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