著書の舞台裏『渋谷ではたらく社長の告白』
▲『渋谷ではたらく社長の告白』著書特設ブログがある |
藤田氏は2005年3月、自伝的な著書『渋谷ではたらく社長の告白』を出版した。
長年、HP上に「社長日記」を書いて情報発信してきた藤田氏だけに、記録はかなり正確で著書に藤田氏の経営哲学や考え方が、ほとんど網羅されているといっていい。
「晩年に本を書くと過去を美化してしまうじゃないですか。僕はそういうのが嫌でした。だから記憶が鮮明な今のうちに、20代に起こったことを書こうと思ったのです。この本は僕から20代へのメッセージと言えるものです」
驚きのエピソード
▲「この本は僕から20代へのメッセージ」 |
この本は単なる成功ストーリーではない。例えば、ネットバブル崩壊以降、株主からの圧力や買収提案、「村上ファンド」(All About記事)など、上場企業経営者として直面した体験が細かく記述されている。
かなり立ち入った内容に触れられており、一時期、自社の身売りを検討したというエピソードには驚かされた。もちろん、後に結婚する奥菜恵さんとの出会いについても触れられている。
多忙な起業家による著書は、ライターによる聞き書きでまとめることが多いようだ。しかしアメーバブックスから出たこの本は、本人自らかなりの部分で制作に関与している。