こんにちは、保畑です。


ライブドアニッポン放送・フジテレビの話題が毎日のニュースを独占していますね。3月11日の東京地裁の判決時には号外が配られるほどの注目度です。

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この騒動は、またもや堀江さんが現在の株式市場の「穴」をついた攻勢です。やり方はともかくとして、この人の世論を操る力と目の付けどころには感服ですね。ほんとに、世間の注目を集めるのがうまいと思います。これも彼の才能なのでしょう。

さて、今回の騒動で皆さんが今まで聞いたことのない人や仕組みがたくさんニュースとともに語られています。そんな中、最近になっていきなり脚光を浴びている人物がいます。村上世彰(よしあき)氏です。

村上世彰って誰?

村上氏は1983年東大法学部を卒業後、通産省に入省したキャリア官僚です。彼は、通産省を退職後、1999年投資会社エム・エイ・シー(MAC)を設立します。その後、村上氏率いるMACは日本で初の敵対的TOBを行います。もう、ご存知の方も多いと思いますが、簡単にTOBを解説しておきましょうか。

● 敵対的TOBって何?
TOBと言うのはTake Over Bid(株式公開買い付け)の頭文字を撮ったものです。株の買い取りを希望する人が買い付け期間や、買い取り株数、価格を公表し、不特定多数の株主から買い取るというもの。つまり、あらかじめ「○○円で買うから買って欲しい応募してください」という仕組みです。

今回、ニッポン放送の株を買うのにフジテレビが使っているのもこの方式です。買付者が有価証券報告書の提出会社である会社の経営権の変動につながるような大きな買付け等(「総株主の議決権の3分の1」を超える株式の買付け)を市場外でおこなう場合は、一部の例外を除いてTOBを行うことが義務付けられています。

普通、TOBと言うのは取締役会の賛同を得て行うものなのですが、賛同を得ずに行うTOBのことを敵対的TOBと言います。

日本発の敵対的TOBを行った男
少し脱線してしまいましたが、村上氏の行った日本発の敵対的TOBをもう少し紹介します。

2000年、昭栄と言う会社が東証2部に上場していました。(今は東証1部に上場しています。)
この会社はマンションなど不動産や電気部品などを扱う会社で、2000年頃の不況で業績も芳しくなく、株価も安値で推移していましたした。しかし、実態は・・・。実はこの会社、バブル期に不動産取引で儲けた利益を資産として溜め込んでいたそうで、その総額がなんと約660億円。

そこに目をつけたのが村上氏率いるMACです。2000年1月21日、昭栄の株価は880円、それに対してMACは1000円でTOBを行うと発表しました。880円の株が1000円の価値があると分かったのですから、当然週が明けた24日、25日昭栄はストップ高。

村上氏は「660億も会社資産がありながら年収は3億、国債を買っていても年15億の利益は得られる。資産を時価で計算すると、一株5200円もの価値のある会社の株価を1000円未満にしかできないで、それを経営といえるのか」と経営陣の退陣を要求します。

ところが、昭栄にも意地があります。当時、昭栄の筆頭株主だった富士銀行、キヤノンなど芙蓉グループがTOBに応じない方針を決定します。当時、芙蓉グループは昭栄株の60%以上を保有していました。さらに、昭栄の経営陣も折から採算の取れない電気部門からの撤退と業績改善の方針を発表。結局、TOBの期限である2月14日に集まったのは全体の6%程度でした。買い付け終了の16日には一時は1480円まで上昇した昭栄の株価も950円まで下落、日本初の敵対的TOBは失敗に終わります。

世間に一躍名をはせた「東京スタイル」との抗争