努力の果実
その努力の結果、社長が言ったのが、「あなたの熱意に負けました。提携してみましょう」
という“ひとこと”だった。
この言葉が南場さんにとって、10年以上、コンサルタントとして活動してきたキャリア中で、最も忘れられない言葉になった。
論理的な思考力を駆使して答えを導き出しても、相手が共感して動いてくれなくては何も変わらない。この瞬間彼女は「人を動かせる一流コンサルタント」にステップアップしたのだ。
南場さんの教訓「“ひとこと”を待つな!」
この記事は、「私の人生を変えた“ひとこと”」について、3人のビジネスリーダーの体験をつづったものだ。ガイドは「棚からボタ餅」式に誰かが“ひとこと”を言ってくれれば、自分の人生が変わるほど簡単ではないと思う。南場さんは、クライアントの経営者の“ひとこと”によって、コンサルタントとしての「壁」を乗り越えたが、大切なのはその“ひとこと”を得るまでの努力や情熱ではないだろうか?
このように考えると、前出の近藤さんや小森さんのケースも、“ひとこと”が飛び出す前の“伏線”があったと思う。近藤さんの場合、入行当初から中小企業のオーナー社長に積極営業を仕掛けていたことだし、小森さんの場合は、完璧な保険システムを1人で完成させたことだ。
それがなければ、同じように“ひとこと”が飛び出しても、そこに大きなヒントが隠されていたにも関わらず、気づかないまま忘れ去っていたかもしれない。“ひとこと”は待つな、呼び寄せろ!
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