キャリアプラン/キャリアプラン事例

パソナ南部代表の人心掌握力

パソナの南部靖之代表は、営業先・社員・メンターなど、周囲の人を味方に引き入れる力を持っている。その人心掌握力とメンター論に迫った。

執筆者:角田 正隆


南部 靖之氏
株式会社パソナ 代表取締役グループ代表兼社長 南部 靖之氏 1952年神戸市生まれ。76年2月、大学卒業の1カ月前にテンポラリーセンター(現パソナ)設立。2001年12月ナスダック・ジャパン(現ヘラクレス)上場。03年10月東証1部への上場を果たす。著書に『人財開国』など多数。参考記事『ベストセラーよりロングセラー』 
人材派遣大手のパソナグループ南部靖之代表は、人材派遣という言葉がなかった頃からこの事業に取り組みました。それ以外にも「内外価格差の是正」「農業の復興」など、時代のニーズを捉えた斬新なビジネスを生み出しています。(詳細は前編参照)

偉大なアイデアマン・南部さんですが、そのアイデアという種を大きく育て、花を咲かせるリーダーシップも問われるところ。パソナを業界大手の人材派遣会社に育て上げたリーダーシップをこの記事で取り上げます。

Contents
1.好況・不況に左右されない「風船集団」
2.周囲を味方にする人心掌握力
3.私の3人の師
4.あなたは“選ばれた人”だ


好況・不況に左右されない「風船集団」

一般に個性的なオーナー経営者に率いられた企業は、「イエスマン集団」になるか、「金太郎飴」のように同じようなタイプの人材で固まるとされています。

ところが南部さんは、それとは全く異なる柔軟な手法で、社員をリードしています。

この指止まれ
この指とまれ』 
南部:「仲間には個性があります。全員が同じタイプではありません。私は“風船集団”と呼んでいるのですが、色とりどりの風船が集っている状態が、私の組織イメージなんです。

パソナにもいろんな人がいます。不況に強い人もいれば、好況で実力を発揮する人もいる。そういう人がいるから、安定的なビジネスができます。もし全員が1つのことしかできないような単一的な組織では、経済環境が変わったとき、その変化に対応できないのです」

実際、多様な価値観を持つ仲間によって、会社が救われたという例があったそうです。

>仲間によって会社が救われた!

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