バリ都市部の高級住宅街
バリ都市部、高級住宅街の街並み。車1台分の幅の道路に面して咲きほこる南国の花たちがきれいです。

南の国インドネシアのバリ島。デンパサールやジンバランなどの都市部では、核家族用の近代的な分譲住宅がたくさん建てられるようになりました。

今回は、2LDK/平屋建て/庭なしの「ミドルクラス」と、4LDK/2階建て/庭ありタイプの「ハイクラス」の2つの分譲住宅を見てみましょう。バリの住宅の価格を考えるとき、平均的なサラリーマンの収入は2万円/月程度ということを参考にしてみてください。

ミドルクラスの分譲住宅


それではミドルクラスの間取り図をご覧ください。

【図1】ミドルクラス(中級クラス)の分譲住宅間取り図。現地でスケッチしたものを元にガイドが作成。
【図1】ミドルクラス(中級クラス)の分譲住宅間取り図。現地でスケッチしたものを元にガイドが作成。


道路に面して小さな前庭があるガレージ付きの2LDK平屋建てです。建物の正面中央に見える玄関から入るとすぐリビングがあり、中央にベッドルームが二つ、奥にキッチンとダイニングルーム、屋根のない半屋外空間のコートヤードをはさんでシャワールームを兼ねたトイレがあります。土地の広さは約150m2程度。販売価格は約150万円です。

外観写真
外観写真。こじんまりして可愛らしい造り。


屋根は瓦ぶきで外壁はレンガ、門扉は鉄製でポップな黄色と黄緑にペイントされています。注目は、家の外壁と隣地境界の塀を兼ねていること。家の壁の向こう側はすぐ隣の敷地です。狭い土地を最大限に利用しています。

前庭のすみにこじんまりと置かれたfamily-temple(家族用のお寺)。
前庭にはこじんまりとfamily-temple(家族用のお寺)がありました。


前回のバリの伝統的な住宅スタイルに出てきた「塀に囲まれた敷地内のfamily-temple(家族用のお寺)」は簡素化され、敷地のはじにちょこんと石の祠(ほこら)が置かれていました。しかし、いくら敷地が狭くなっても近代的になっても必ず敷地内に祠(ほこら)があるのはバリらしいところです。

キッチン&ダイニングルーム
キッチン&ダイニングルーム。分譲業者が施工するのはこの程度まで。あとは入居者が好きにリフォームするスタイル。
それでは室内を見てみましょう。まずキッチン&ダイニングです。キッチンは、申しわけ程度のシンクと蛇口がついているだけ。日本のようなシステムキッチンは普及していません。

「あのシンクで用は足りるの?」と聞いたところ、「入居者が好きにリフォームするからOKさ」とのことでした。

トイレ&シャワールーム
一般的な民家のトイレ&シャワールームです。
キッチン脇のコートヤードに設けられたバリスタイルのトイレ兼シャワー室です。

ミドルクラスの分譲住宅ではバスタブはなく、このようにトイレの脇にシャワーのみがついているのが一般的です。便器脇には水をためる小さな浴槽のようなスペースがあり、手桶で水を汲んで使います。

リビングの窓
リビングより前庭を臨む。窓は小さい。
リビングです。壁はペンキ、床は白いタイルです。窓枠は木製でペンキ塗りです。木製のため、安ものの窓枠だと建てつけが悪くなることもあるそうです。

窓の上に飾窓がみえます。ここからはいつも空気が出入りします。南国なので家に機密性は要求されません。

このようにミドルクラスの分譲住宅は全体的規模も各部屋の大きさもこじんまりとして少人数の家族に向いたつくりになっていました。

それでは次のページで、もっとグレードを上げてハイクラスの分譲住宅の間取りと写真を見てみましょう。