音の問題の出にくい配置例:水回りの隣に水回りがあること
それでは音の問題が出にくい間取り配置を見てみましょう。台所、浴室、便所といった水回りではそれほど静寂は求められず、自分たちでも音を出す場所なので、隣り合う住戸の水回りが同じような位置に集まっていれば隣同士の音の問題は起こりにくくなるでしょう(【図4】、水色の部分参照)。【図4】隣の水回りの音が気になりにくい間取り配置例。台所・ユニットバス・洗面所といった水回りの隣には、同じような水回りやクローゼットなどが配置されている。 |
マンションのクレームで一番多いといわれる騒音問題ですが、予防のために、購入の際には自分の住戸の間取りだけでなく、隣り合った住戸の間取り、上下の住戸の間取りまでチェックすることが大切です。自分の住戸の水回りの位置と上下・左右の隣り合った住戸の水回りの位置を今一度確認してみましょう。
現代の住まいでは窓の遮音性能も上がり、室内の静けさがある程度保たれるようになりました。その結果、以前は気にならなかった小さな音も気になってしまうという現象が見られるようになりました。
また、音の感じ方は住む人によって千差万別です。そこに音の問題の難しさがあります。マンションは多くの人が集まって住む集合体ですから、なるべく周りの人に迷惑をかけないという気づかいや、ご近所同士で交流を深めておくことも、気持ちよく生活する上で大切なことと言えますね。
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