3方向に窓がある妻側住戸の通風と防犯
外廊下型マンションでもその棟の一番端にある住戸(妻側住戸)では、外廊下側・妻側(側面)・バルコニー側の3方向に窓がある間取りが可能となり、多くのマンションでその利点を生かした間取りを採用しています。間取り例を載せます。【図3】妻側住戸の間取り例。3方を外壁に囲まれ窓を設けやすい。通風条件も良くなる例。 |
【図3】を見てわかるように、南・北・東の3方向にバルコニーに面した窓があり、風が通り抜けやすい好条件を備えています。どの窓も他人が側を通らないため、プライバシーを気にせず窓開けることができ、自然の通風を取り入れやすくなります。
外廊下型マンションの妻側住戸では、このように3方向が開放された、条件のよい間取りが多く見られ、上階にいくと斜線規制などで外壁が後退し、【図3】の間取りにも見られるように、下階住戸の屋根を利用したルーフバルコニーがあるものもあります。
通風の取り入れやすい間取りは、外廊下型マンションではこういった妻側住戸に多く見られますので、ぜひ選ぶ時の参考にしてみてください。
■防犯性・プライバシー・通風に便利な面格子
マンション向け可動ルーバー型面格子。ルーバーの角度調節により防犯性・プライバシー性を確保。(出典:トステム) |
【図3】の間取りでは、全ての窓がバルコニーやルーフバルコニーに面しているため、通風面では良好ですが、防犯面ではすべての面に足がかりがあるとみなされ、気をつけなくてはならない間取りとなります。
防犯性・プライバシーを守りながら窓を開けられる方法として、現在は可動ルーバー付面格子を採用するマンションもあります。可動ルーバー付面格子とは、従来の面格子にプライバシー性をプラスしたものです。ルーバー部分の角度調節が可能で、角度によって防犯性・プライバシー性を持ちつつ通風・採光の取り入れが可能です。外廊下に面した窓などに有効な方法といえますね。
マンションでは窓の外側にシャッターを後付することは基本的に認められていないため、初めからついているかどうか確認しておきましょう。玄関ドアや低層階のバルコニーに面した窓のみ防犯性に優れたCP製品を導入しているマンションも増えてきました。サッシのダブルロック機能と合わせ、モデルルームなどで確認しておきましょう。
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