住宅設計・間取り/住宅設計・間取り関連情報

子育てする家づくりの設計法

子どもの時の記憶には家族や友達などの背景に家があります。愛情にあふれ、のびのび暮らした我が家の記憶を子どもに残すには、どんな家づくりをしたらよいでしょうか。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

新しい家族を迎える家づくり


家を持ちたいと思うきっかけは「子ども」「結婚」といったライフステージの変化によることが多いでしょう。ライフスタイルのこだわりというより、むしろライフステージです。それでは子どもをのびのびと育てるには、子ども部屋を含めてどんな家を建てたらよいのか考えてみましょう。それには次の5つのポイントがあります!

1.求心力のあるリビングをつくる


ダイニングキッチンや寝室などの部屋は用途が決まっています。用途が決まっていないのがリビングです。リビングは団らんの場ということですが、実際はテレビやオーディオを楽しむ場でもあります。つまり非常に用途があいまいなのです。したがって家族が集まりやすい場が求められます。暖炉や中庭はつい長居をしたくなる求心的なスペースです。交流が生まれ、家族愛を確かめ合えるリビングを心がけましょう。

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2.ホテル的な個室はつくらない


ホテルは他の客となるべく干渉しないようにつくられます。客は自分の事情で動きたいので孤立した部屋を望みます。しかし家庭は違います。互いに支えあい、関係を築きながら個々の生活を営むよりどころだからです。家全体をひとつの大きな空間と考え、どの部屋に行くにしてもリビングを通ること、吹抜けを設けて1階と2階のタテ空間をつなぐといった手法を考えましょう。家族の気配を感じられない家では、子どももコミュニケーションを意識できないでしょう。

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3.子ども部屋は自由度を高くする


子どもは当たり前のことですが成長します。間取りでは、成長をあらかじめ見越して可変性を持たせたプランが大切です。例えば小さい時にはオープンスペースにして、成長に応じて家具や簡易壁で間仕切りするとよいです。子ども部屋は個室である必要はありません。間取りは柔軟な発想で、家庭の教育方針によって自由であるべきです。

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