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都心の地価に異変!3Aブランド再編か!?(2ページ目)

都心居住の人気エリア赤坂、青山、麻布。「住宅地の3A」と呼ばれるこのエリアで、先日発表された公示地価に意外な傾向を発見!?不動のブランドエリアが再編される!?

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

街の特長を維持できるか?

全面菱形のガラス張りで話題を集めたブランドショップや根津美術館のある通り。骨董通りとの棲み分けができている
一方都心の中でも高い地価を誇る赤坂。今回、その赤坂では上昇率が20%を超える地点は見当たらなかった。都心の住宅地として長年人気を集めてきた3Aに異変が何かあったのだろうか。考えられる要因は2つある。

まずひとつは、3A地区内またはその周辺の環境変化である。前出の表参道ヒルズを手掛けた森ビル が元麻布ヒルズ、六本木ヒルズなど近年、港区内で大型再開発を相次いで手掛けた。老朽化の激しい建物が密集した地域を高級マンションに建て替えるだけでなく、周辺の道路も拡幅される。商業地としての価値向上が何かとクローズアップされがちだが、再開発は住宅地としても価値を押し上げる効果がある。

もうひとつは、多くの人をひきつけるその街ならではの魅力や特長だ。青山なら、例えば表参道から根津美術館に抜ける通りには、世界のブランドショップが引きも切らず進出する。骨董通りもライフスタイルを発信する基点的な位置づけを今だ維持し続けている。それに比べると、近年の赤坂エリアは幾棟かのオフィスビルの竣工があったものの、住む、遊ぶ、といった印象が他の2エリアよりは薄まってしまったのかもしれない。

大型プロジェクトが目白押し

最近の赤坂では大きなクレーンや工事中のフェンスをよく目にする
しかしこの傾向が続くことはなさそうだ。赤坂には先ごろ上棟した東京ミッドタウン (赤坂9丁目)はじめ、いまや大型プロジェクトが目白押し。ひと昔前は赤坂といえば「高級な料亭街」。繁華街ながらも落ち着いた雰囲気は「大人の街」の代表格だった。いまでは、ややもするとビジネス一色になりがちな赤坂の街が、これから先どう変わっていくかとても楽しみだ。

今年の公示地価を見る限り、デフレ脱却は大都市圏のみであり、都心の地価上昇さえ、区や個別の地点で随分とその差がはっきりしていた。「都心ならどこでも安心」といった資産保有の考え方は、もはや通じなくなってきたと言えるだろう。これからは「その街がどのように変わっていくか」「特長を維持できるか」先見の明を養って見極めていくことが求められる。

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