【ガイドの不動産売買基礎講座 No.9】

不動産の売買にあたり大きな役割をはたす役所として「法務局」があります。普段の生活ではあまり馴染みがないため、不動産の売買や特別な法的手続きを経験したことがなければ、法務局のことはよく知らないという人が多いかもしれません。

法務局は法務省が管轄する国の役所であり、東京法務局、大阪法務局、名古屋法務局、札幌法務局など全国のブロックごとに8か所の法務局が設置され、それ以外の府県庁所在地には「地方法務局」がおかれています。

北海道には札幌法務局以外に3か所の地方法務局があり、合計は「8法務局+42地方法務局」となりますが、これらを併せて「本局」と呼ぶ場合もあります。

それぞれの「本局」の下には支局や出張所があり、その数は合わせて370か所(2016年時点)にのぼります。かつては500を超える支局・出張所数でしたが、近年はその統廃合が進められているため、今後も少しずつ減っていくでしょう。

不動産の売買に関連するのは「不動産登記事務」であり、これは本局、支局、出張所などで取り扱い業務に違いはなく、みな一様に「登記所」とも呼ばれています。不動産業務にあたっては本局か支局か出張所か、などの違いはほとんど意識する必要がありません。

土地や建物など不動産に関する所有権などの権利変動や、金融機関による抵当権設定などは、すべて法務局に登記申請をして登記記録に記載されます。

登記された内容は手数料を支払って誰でも確認することができ、登記事項証明書を取得することもできます。登記された内容は第三者へ明らかにするものとして、情報がオープンになっているわけです。

しかし、登記事項証明書はあくまでも「登記されている内容の証明書」であって、「本当の所有者が誰であるかの証明書」ではありません。

つまり、権利の移動があっても登記されていなかったり、虚偽の申請により本当ではない所有者が登記されていたりしても「法務局には責任がない」という考え方です。

なお、不動産の登記にあたっては、土地では「地番」、建物では「家屋番号」が使われます。この場合の「地番」は、日常生活で使われる住居表示とは異なりますから、初めて登記に接するとそのあたりが少し難しいかもしれません。

また、不動産登記簿の附属書類として公図、地積測量図、建物図面などがあり、これらの図面も手数料を支払って閲覧したり、コピーを取ったりすることができます。


関連記事

不動産売買お役立ち記事 INDEX
ガイドの不動産売買基礎講座 INDEX

自分でもできる登記の調査とその手順
登記事項証明書(登記簿謄本)の見方
不動産登記法の大改正で何が変わった?

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。