エローラ第13~29窟:ヒンドゥー教窟
カイラーサナータ寺院本殿に祀られたシヴァ・リンガ。リンガは男性器、土台のヨーニは女性器を表し、世界が生命力溢れた神の子宮にあることを示す ©牧哲雄
象に水をかけられるヴィシュヌの妃ラクシュミー。カイラーサナータ寺院のレリーフ ©牧哲雄
第16窟のカイラーサナータ寺院の他に有名なのは、ヴィシュヌ神の10の化身を描いた第15窟のダシャーヴァターラ窟や、ドゥバーラパーラと呼ばれる神々の彫像が見下ろす第29窟のドゥマル・レナ窟だ。
エローラ第30~34窟:ジャイナ教窟
天井に蓮の花が彫られた第32窟チョーター・カイラーサの内部。ジャイナ教の立像は特有の生々しい曲線を見せる ©牧哲雄
石窟は9~10世紀の建立で、窓や廊下を広くとった明るい空間が特徴だ。第32~34窟がつながった構造や、繊細な彫刻などのきめ細かな造りから、規模は小さいものの美しさはヒンドゥー教窟を凌ぐともいわれる。有名なのは第32窟のチョーター・カイラーサ(小カイラーサナータ)や第34窟。