日本酒/おすすめの日本酒

おせちに合う清酒第1位の「大七」を味わう(2ページ目)

まだまだお正月気分が抜けないという方にお勧めしたいのが、おせち料理に合う清酒として人気のある「大七」。年末に開催された大七の会をお正月気分でご紹介しよう。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド


日本酒とすき焼きを合わせたいときの驚きのワザ!!

秋から冬にかけての季節限定「冷やおろし」は、ひと夏を超えた熟成日本酒の代表。大七のはきれい。
さて、この日のお料理がスタート。
最初は、そば米豆腐の先付け。
合わせるのは「純米 生もと 冷やおろし」。グラスはワイングラスで。

米の香りがキレイに香り、優しい米の旨味が感じられる。角が取れたまろみと味わいにふくらみがあり、全体にみずみずしい印象のお酒。冷たい豆腐料理はやさしい舌触り。お酒と料理の両方のみずみずしさがよくマッチする。

続いて、春菊おひたし、揚げ銀杏など盛り込まれた八寸。八寸のウリは「百年玉子」だ。ピータンを用いた練り物で、コクとピリ辛の風味が個性的。

フランス語で言えば、「Oeuf a la Cent ans」(私は「Oeuf a la Siècle」のほうがいいと思うけど)と表現するのだとか。あのロビュション氏に提供したときの説明の方法らしい。
ちなみに英語では「Thousand Egg」。う~~ん、なぜ、1000年・・・?

左から、先付け、八寸。日本酒好きにはたまらないおつまみ盛り合わせの八寸はうれしい。
これが「百年玉子」


日本酒初心者にも通にも大人気の箕輪門。品格ある香りと味わいがたまらない
次にお造り。鮪と鯛の二点盛り(鮪は筋っぽくて残念だったけど、鯛はさすが)。
お酒は、純米大吟醸の箕輪門。
これもワイングラスで。

一般的な大吟醸よりもいくぶん穏やかな香り。滑らかな舌触りのうえ、旨味の星がきらきらときらめくような印象でとてもエレガント。中盤からはどっしりとした骨格を持つボディが感じられ、後味はきれいなドライ感と旨味が長く続き、まるで極上の熟成赤ワインのようなイメージ。

お刺身のあとの焼き物、さわらの塩焼きの軽めの旨味と相性がいい。付け合せの「栗」との相性もすばらしいし、八寸の「にんじんカステラ」ともすごくよく合う。

おせちによくある「栗」や「黒豆」「伊達巻」など、少し甘めの味付けのものとは、日本酒、本当にすばらしく合う。お試しあれ。
弾力のある「鯛」にスダチをしぼると、生もと純米に絶妙な相性。左はさわらの焼き物


続いて、「純米 生もと 山田錦」をお燗で。
山田錦らしい品格とコクを感じられる一本。お燗にするときりっと引き締まった味わいになり、飲み飽きしない。
目の前でお燗を作れるお燗器。日本酒の魅力はこの「さしつ、さされつ」にある。
合わせる料理は、「トマトすき焼き」と「マンナンご飯」。
この「トマトすき焼き」、最近はトマト鍋など「トマト流行り」だけれど、意外や意外、すき焼きと日本酒を合わせたいときには、すごくいいアイディア。

というもの、すき焼きって、実はお酒を合わせにくい料理だと思うのだ。どうしても味付けが甘辛くなり、お肉の脂身の重さもプラスされ、日本酒のアルコール感とコクがどうしても胸いっぱいになってしまう。かといって、お肉だからと赤ワインにすると渋味が料理の邪魔になる。では白ワインかというと今度は酸味や果実味が邪魔になる。結局、お酒よりご飯を合わせたい・・・となってしまうのだ。

そこで、トマト!
トマトが入ることによって、適度な酸味が加わり、日本酒をぐっと引き立ててくれるから驚き。とくに生もと造りの大七などはきれいな酸味があるので、すばらしくバランスがとれる。
これは、お試しあれのちょっとした裏技かもしれない。酸味のある柔らかめの赤ワインや白ワインともいいだろう。

「マンナンご飯」は、普通のご飯のカロリーの3分の1。味わいは、かなり柔らかめの印象(あ、このお店の炊き方かな?)。あと、カロリー3分の1なら、もう少し盛りが多くてもよかったなぁ(あ、これは食いしん坊の私の意見)。
トマトすき焼きのお肉と、白身にやんわり火が通してある卵。白身のどろりとした感触が気になる人にはお勧めのやり方。真似できそう
トマトの酸味が日本酒をぐっと引き立ててくれる、驚きのワザ。これも真似できる。


→次ページで、スイーツをさらにおいしくする日本酒もご紹介!

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