北京オリンピック後、和食・日本酒ブームが来るか、中国
北京オリンピックを起爆剤にした経済成長とともに、和食レストランの増加も見逃せない中国への輸出の伸びにも熱い視線が集まっている。
平成7年(1995年)の74klから19年(2007年)には428klと6倍近くになっている。
今後の動きに注目したい。
韓流ならぬ日流・・・、韓国で日本酒ブーム
10年前までは、相手国別輸出量の順位の10位にも入ってこなかった韓国であるが、平成19年にはアメリカ、台湾に継ぐ堂々3位の数量となっている。平成19年(2007年)の輸出量が1,069kl。なんと前年比160%アップ!また、今年1~10月の韓国向け清酒輸出額は3億3182万円で、前年同期比64%の高い伸びを見せている。
大きな理由は、日本における韓国人気の「韓流」ならぬ、韓国での「日流」ブームだ。また、韓国を訪れ韓国料理の美味しさに目覚めた人が多いように、観光旅行で日本を訪れ日本酒の美味しさに触れた体験が大きな影響力をあたえているのだとか。現在、輸入業者が16社を数えており、最注目国である。
見逃せない台湾での日本酒サービススタッフの知識向上
もともと低価格帯の銘柄の輸出が多かったが、金額ベースの伸びがすごい。
一部の高級ホテル・レストランでは、大々的な日本酒フェアが開催され、サービススタッフの日本酒に対する知識欲もすばらしく、さらなる人気向上の気配を見せている。
もともと台湾では、とくに若者層にJ-POPやアニメの人気が高く、「日本はかっこいい」というイメージがあるという。若者や富裕層のなかに、日本酒の上級品に関心を持つ人がでてくるのは当然という見方もある。
(酒文化研究所情報サイトより)
見逃せない香港のセレブ層
平成19年(2007年)の輸出量は韓国に継ぐ1,006kl。美食の街香港にも和食の波が押し寄せている。中国内でもセレブ層が集まる香港では、高額銘柄の人気が注目だ。香港のデパートで行われる日本酒フェアのポスター(人気酒造サイトより) |
以上が、最近の世界の日本酒事情をデータをもとにまとめたもの。
国内消費が冷え込む昨今、「日本酒の逆輸入」・・・ってことになって、逆輸入ものに弱い日本人の間で、あらためて日本酒ブーム、いや、“SAKEブーム”に火がつかないかなぁとひそかに願っている毎日である。