東京国税局に行ってきた
皆さん真剣な表情。 |
常日頃、お酒の鑑評会って、どういうものなんだろうと興味を持っていた。どんな人が、どんな風に鑑評するのか。もともと鑑評っていったいなんなんだ? テイスティングとは違うのか? 何をもって金賞銀賞とランク付けするのだ? とあれこれ疑問に思っていたのだ。
そんななか、東京国税局管内の鑑評会出品酒のテイスティングができるというお誘いをいただいた。もちろん、喜び勇んで出かけてきた。東京国税局管内とは東京、千葉、神奈川、山梨の4県のこと。東京管内ではあるが、公的機関が認めたお酒の味見ができるわけだ。ふふふ、楽しみ。しかし、国税局なんてとこに行ったのは初めてのことなので、いやぁ~、緊張したぁ~。
各部門別にテイスティングする。 |
今回は、平成16年度に造られた清酒と本格焼酎が対象で、すべての出品酒と、既に今年10月に行なわれた審査にて「優等賞」にえらばれた銘柄が一緒に並べられている。ここは金賞や銀賞ではなかったようだ。
まいい。さあ、テイスティングするぞ~!
・・・という前に、この会の目的を説明しよう。いただいた資料には以下のようにある。
鑑評会の目的とは?
●目的東京国税局管内で生産された清酒及び本格しょうちゅうについて、品質評価をすることにより、酒造技術の進歩・発達を促し、酒類業の健全な発達に資することを目的とします。 |
なるほど、「品質の評価」をし、「技術の進歩と発達」「酒類業の健全な発達」を促す・・・か。技術の発達、業界の発達、が大きな目的なのであるのだな。誰が品質評価をするのかってとこにちょっと興味があるが、これだけではわからなかった。
出品酒の概要
出品酒の「各部門」と「規格」は以下のとおりだ。
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「やわくち」のラベル。知ってました? |
んんん? そんなもん聞いたことねーっ。
勉強不足を反省しつつ、係の方にうかがったら、「吟の舞」は銘酒開発協同組合の共同銘柄推奨酒で、1986年と1993年の東京サミットでは、レセプション乾杯酒として各国首脳に提供されたものなのだとか。ぜんぜん知らんかった。
「ぎんから」は辛口仕上げの吟醸酒。「やわくち」はアルコール低めで、すっきり飲みやすい緩やかな味わいのお酒のことで、なんと原酒の時点でアルコール11~12%なのだとか。これは技術的に難しいことらしいが、今のところ市場ではあまり評価されていないのだとか。むむむ、それは問題ですな。
出品状況
続いて、今回の出品状況。各県別と各部門別に出品蔵数(=場数)と出品アイテム数がわかる。技術的に難しいといわれる「やわくち」がほとんど出品されていないことがよくわかる。
(1)清酒 |
部 門 | 千葉 | 東京 | 神奈川 | 山梨 | 部門計 |
吟醸清酒 | 19場 32点 (23場 41点) |
8場 15点 (9場 18点) |
10場 14点 (10場 16点) |
8場 13点 (8場 15点) |
45場 74点 (50場 90点) |
純米清酒 | 5場 5点 (6場 6点) |
7場 7点 (7場 7点) |
6場 6点 (6場 6点) |
3場 3点 (4場 4点) |
21場 21点 (23場 23点) |
吟の舞清酒 | 11場 11点 (11場 11点) |
5場 5点 (6場 6点) |
3場 3点 (5場 5点) |
3場 3点 (3場 3点) |
22場 22点 (25場 25点) |
ぎんから清酒 | 10場 10点 (10場 10点) |
5場 5点 (6場 6点) |
4場 4点 (5場 5点) |
3場 3点 (3場 3点) |
22場 22点 (24場 24点) |
純米やわくち清酒 | 2場 2点 (1場 1点) |
0場 0点 (0場 0点) |
0場 0点 (0場 0点) |
1場 1点 (1場 1点) |
3場 3点 (2場 2点) |
合計 | 19場 60点 (23場 69点) |
8場 32点 (10場 37点) |
10場 27点 (10場 32点) |
8場 23点 (8場 26点) |
45場142点 (51場164点) |
(2)本格しょうちゅう |
部門 | 千葉 | 東京 | 神奈川 | 山梨 | 部門計 |
本格しょうちゅう | 5場 6点 (2場 4点) |
3場 4点 (4場 5点) |
2場 3点 (1場 2点) |
1場 1点 (1場 1点) |
11場 14点 (8場 12点) |