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「オレゴン子連れ留学」著者、女性新聞記者に逆取材 子連れ留学で得たものは(4ページ目)

「オレゴン親子留学」の著者、井上純子さんに18ヶ月間アメリカで過ごしたお子さんについて、また、日本とアメリカの教育についてお話をうかがいました。

上野 緑子

執筆者:上野 緑子

幼児教育ガイド

今でも不思議と発音は上手

 
Q.オレゴンでは、お子さんはお友達とは英語、家族とは日本語を使われていたのでしょうか。日本語と英語の使い分けを教えてください。

A.子どもたちは、学校と保育所で英語、家では日本語でした。アメリカに住んで1年すぎたころには、2人でけんかしたり、先生ごっこして遊んだりするときには、家でも英語でした。見ていて面白かったです。  

Q.現在のお子さんの英語のスキルはいかがですか?

A. 英語ネイティブの先生としゃべる教室に月に2回ほど連れて行っていますが、あちらで暮らしていたときのレベルからは、比べものにならないくらい落ちています。

ただ、上の子は、あちらの小学校ESL(英語を母国語としない子供向けの英語教室)で、文法を踏まえて英語をならっていたおかげか、いまでも日本の中学生レベルの問題集をやらせると、解くことができます。(漢字が全部は読めないので、問題はわたしが読みますが)

4歳目前からアメリカで暮らした下の子は、今でも不思議と発音は上手です。英語でDVD見せても、すぐにせりふを真似します。でも、意味はわかっているとは思えません。オレゴンの保育所で、ABCを書いていましたが、文章を書くことをしてなかったから、お姉ちゃんほどには“英語力”を維持できないのだと思います。

考えてみたら、下の子は、あちらで暮らしていたときにも文法はめちゃくちゃでした。例えば、“I want to play with Bridget. ”というべきところを、“I want to play Bridget .” といって、あちらのお母さんに大笑いされていました。「ブリジットはおもちゃじゃないよ」って。

子どもの英語レベルを維持しようと思うと、親がしゃかりきになって取り組まないと無理ですね。すっかりあきらめています。

  
Q.オレゴンで、お子さんが言葉の壁で苦労したことはありましたか?また、それ以外で、お子さん自身がたいへんだったと感じられたことはありましたか?

A.オレゴンで暮らしていた間、「学校の勉強どう?」ってきくと、「わからへんよ、もちろん」って、言っていましたから、苦労していたのだと思います。それでも、「しゃーないやん、アメリカ人ちゃうねんから」ってなかんじで、2人とものほほんとしていました。

1年生と保育園児だったから、よかったのだと思います。小学校高学年より大きい子どもさんがいる日本人家族は結構苦労されていました。

我が家の場合、勉強よりも食生活で苦労したと思います。アメリカの学校や保育所の食事って、おおざっぱな味で、変化も少ないみたいです。ハンバーガーやホットドック、ときにはピザ・・・。日本人から考えると3色の食事というより、「それって間食ちゃうの?」みたいなものも多いです。鋭敏な舌をもつ日本人にはきついものがあります。

日本に戻ってから、上の娘は「日本の給食はとってもおいしい」としみじみ言っていましたから、逆にいえば、それだけアメリカの給食がまずかったということにも取れます。

それと、帰国直後、「日本の学校のお友達はみんなナイスや」とも言っていました。アメリカ人の子供って、全般的には親切なのですけれど、みんな我は強くて自己主張をしっかりします。娘は、どちらかといえば、内弁慶で、外では引っ込み思案。友人関係でも苦労していたのではないかと思うことがあります。
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