エスニック料理/食にスポットをあてた旅

<世界の食紀行>~ラオス編~ Vol.1 ラオスの食を求めて

食を追ってラオスへひとり旅。やっぱりアジアの食文化は多種多様で強靭だった。

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

街角では果物などを売っている。写真はカットした青いマンゴーと揚げた虫タイの首都バンコクにしばらく滞在した後、食を追ってラオスの首都ビエンチャンに住む友人を訪ね、ぶらりひとり旅に出た。今回は外国人受け入れの料理店へは行かず、人々が普段あたりまえのように食べているものを求めて自転車やバイクでとことこ廻ってみた。

ラオスだけではなく他の国にもいえることだけれど、最近は欧米諸国からの観光客が増え、文明の波が押し寄せている。しかし、その変化はいまだ表層部だけにすぎず、多種多様でパワフルなアジアの食文化はそんなに軟弱ではない、今回の旅ではそれを改めて感じた。
果物売り
行商
新鮮な野菜を売り歩く姿をよく見かける

足を踏み入れただけで自然とエネルギーがみなぎってくるアジア。路上でおばちゃんが何か作っているのを見つけると、おもわず立ち止まって時間を忘れるほどじっと眺めてしまう。そんなラオスをはじめとするアジアには、やはり心を躍らせる魅力がある。今回はその中でもラオスの食を紹介したいと思う。
とそのまえに、まずは簡単に

ラオスってどんな国?どこにあるの?

ラオス(正確にはラオス人民民主共和国)はインドシナ半島に位置し、東はベトナム、南はカンボジア、南西はタイ、西はミャンマー、北は中国の5国に接するアジアの中でも珍しい内陸山岳国。気温は地域によるけれど、年間を通して日中は30度を越える。とはいえ季節によって多少差があり、11月~2月の乾季は比較的過ごしやすい。私が滞在した2月は、朝晩は少し冷えるものの長袖を羽織るほどではなくとても快適に過ごせた。

民家
中心地から自転車で10分くらい離れたところにある民家
数十年にわたりフランスの支配下にあったことで、街のいたるところではその影響が見られる。(パリを真似て作られた凱旋門もある。でも未完成・・・。)
植民地時代に失ったものは確かに大きいけれど、当然学んだことが全くなかったわけではなく、フランスパンの焼き方やコーヒーなど、美味しい置土産も多く残されている。

首都ビエンチャンは、高い建物もなければデパートもなく、車も人も少ない。道路状況は中心地だけは舗装されているものの、少し離れれば土埃が舞う。外国人向けの店が並んでいるエリアはあっても街灯が少なくて煌びやかなネオンなどはないため、ここが本当に首都なの?!とおもってしまうほどのどかな街並みが続いている。

コーヒー街歩きに疲れたとき、メコン川を眺めながら飲むコーヒーは最高!来日経験のある知り合いのラオス人から、「何にもないところだから1日もいれば飽きるよ」と言われていたけれど、メコン川をぼーっと眺めたり本を読みながら、ビア・ラオ(ラオスビール)やものすごい濃く時には甘~いコーヒーを飲んだり、伝統工芸の職人技を見たり、市場に行ったり子供と遊んだりしていたら、あっという間に日にちが経っていた。タイのバンコクから入国した私にとって、数日間のんびりするには最適な場所だった。


ラオスの食

屋台街のあちこちから食欲をそそる香りが漂ってくる。ラオスは多民族国家のため民族によって料理は変わってくるけれど、人口の多くを占める民族が食べているのは、カオニャオというもち米を主食としたタイ北部の料理に似たもの。タイよりは少し塩辛く、発酵食品や香りの強い野菜を多用しているのが特徴だ。

歴史的背景や地理的条件から、ラオス風にアレンジしたベトナム料理も定着している。

前置きが長くなってしまったが、さっそく街角の小さな店や屋台、市場の様子を紹介したいと思う。

ラオスの屋台料理はこちらへ!

<世界の食紀行>~ラオス編~ vol.2ラオスの屋台
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