パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

松下パン店(茨城・水戸)(2ページ目)

昔ながらのパン屋さん。開店時間はいつもきまって午後2時前後。その日のよって多少のズレはありますが、開店間近になると、店先にどっと人が押し寄せてきます。

執筆者:来栖 けい

できたて命! バランスの取れたメンチパン

「メンチパン」(126円)は、ほんのりとした甘みのバンズ(ふんわりコシがある)に、千切りキャベツとメンチカツをパックマン状に挟み込んだ一品です。特筆すべきはそのジューシーさ。メンチカツは比較的薄めなのですが、噛み締めると同時にジュワ~ッと肉汁が溢れ出します。口中が肉汁で完全に支配されてしまうほど。

そして、その肉汁の甘さときたらもう…。ものすごくまろやかな甘み。肉自体の甘みはもちろんなのですが、肉と玉葱が一体化するくらいしっかりと捏ねてあるので、舌に伝わってくるのも両者が渾然となった甘みなのです。

見事な味の相乗効果が生み出されています。溢れる肉汁は、口の中でパンが適度に吸収します。つまり、肉汁はパンとメンチの繋ぎ役。全体を1つにまとめてくれると同時に、肉の甘みはパンの甘みとも密接に結びつき、味の深みをさらに増大させるわけです。よって、味わい的にはものすごく濃い。

しかし、ソースの酸味が味をキュッと引き締め、千切りキャベツが肉汁を適度に洗い流してくれているので、バランス的には申し分ありません。これはとにかくできたてが命!
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