パン/パン屋さん取材レポート(西日本)

石窯ぱん工房 野の花

福井の「石窯ぱん工房 野の花」は普通のパン屋さんとはちょっと違うのです。石窯で手間をかけてつくられるパンに、地元産のおいしい果物のジャムを添えて。本当の豊かさとはこういうものかもしれないと思うのです。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

野の花便り

福井の石窯ぱん工房 野の花を運営する佐々木京美さんは最初、家族のためにパンを焼いていましたが、あるとき、おすそ分けした人から教えてほしいという要望があって教室を始めました。さらに数年後の今から3年ほど前、その教室でパンを買いたいという人が増えたため、教室を閉めてネットショップを始めました。パンを売る限り「パン屋さん」ではあるのだけれど、一般的なパン屋さんとは違っている、と佐々木さんは言います。

「ここ福井は、連日の雨。 窯が湿気を含んでいると、おいしい石窯パンが焼けるので、 窯の火入れまでこのお天気であってほしいと願っていますが、 これも自然のこと、願いが叶うかどうかは空の神様にお任せする ことにします」(2007年7月のメールより)

数年前から佐々木さんと、時々メールのやりとりをしています。石窯でパンを焼くというのは、酵母と同じ、人の手の及ばぬところがあるのです。 本物の石窯パンは、とても手間がかかります。

野の花では現在、月に一度、3日間だけ窯に火を入れます。そこで焼かれたパンは月替わりのセット「野の花便り」として、オンラインで完全予約販売されています。

そんなわけでこの記事の写真は、昨春届いた「野の花便り 2009年弥生」です。 現在予約受付中の「野の花便り 2010年睦月」は、後でじっくりご覧いただくとして、ここでは「石窯ぱん工房 野の花」についてご紹介しようと思います。

「野の花便り 2009弥生」上左からグラハム食パン、リュスティック、グラハム胡桃、桜ベーグル、柑橘ライ、ひとひねり(生産者限定小麦を使ったオーブン焼きのパン)に、自家製の夏みかんマーマレードと「チョコ柑の塊」がつく。福井名産、越前和紙の包装。


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