パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

パン ピジョン(鳩ヶ谷)(2ページ目)

鳩ヶ谷駅からすぐのところにある、温もりいっぱいのパン屋さん。明るく気持ちのいい接客は魅力的で、通い詰めたくなってしまうほど。ぽってり&さらり、2層のクリームが愉しめるクリームパンは季節限定商品です。

執筆者:来栖 けい

ぽってり&さらり、2層のクリームが愉しめるクリームパン

一番の衝撃は「クリームパン」(136円)。最大の特徴ともいえるのが、中に包まれている2種類のクレーム・パティシエール(パン職人の夫(努さん)が作ったものと、元菓子職人の妻(奈都子さん)が作ったもの)。

簡単に言ってしまえば、「ぽってり濃厚なタイプ」と「とろ~りやわらかなあっさりタイプ」、の2層式になっているのです。下層に位置するのが「ぽってり濃厚なタイプ」。こちらはたまごの風味を最大限に生かした王道タイプで、甘さは若干控えめ。素材を大切にした見事な仕上がりです。

一方、上層に位置する「とろ~りやわらかなあっさりタイプ」は、軽い印象でありながら、「ぽってり濃厚なタイプ」よりも甘みはしっかりとしています。ただ、サラ~ッと溶けていくので、甘みが浮上するのはほんの一瞬。いつまでも後を引くことがありません(どちらのクレームもヴァニラビーンズなしの直球勝負)。

これらを包み込む生地(丸型)にも注目です。とにかく口溶けがものすごい。きめが細かくて、口の中でしゅるしゅる~っと溶けます。ほのかな甘みのあとにしっかりとした旨みも感じられ、クレーム同等の存在感を放っているのです。

でもそれだけで驚くなかれ。パクッとかぶりつくと、やわらか~な2種類のクレームによって、その口溶けはより一段と促進させられます。味覚、嗅覚でインパクトのある味、風味を実感すると同時に、脳内に極上の口溶け感もインプットされるのです。味のバランスもそうですが、この口溶けの良さには誰もが驚かされるはず。

通常クリームパンというのは、「たまごの味わいが強いもの」と「ミルクの味わいが強いもの」で食べ手の好みが分かれるところだが、これはたまごとミルク、どちらもしっかりと主張するので、万人に受け入れられる感じです。クレーム・パティシエールの品質保持のため、夏の暑い時期だけは販売がストップされますが(9月下旬から再開)、その姿勢にも食べれば納得。文句なしのNo.1です!


「クリームパン」同様、「パン ピジョン」に行ったら必ず購入したいのが、「プティ コロッケ」と「野沢菜のおやき」です
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます