三休橋通りにオープンした「ラシーム」

三休通り。
夜になると道行く人を照らす「ガス燈」が何ともロマンティック。
生粋の大阪生まれの人達に取っては、ノスタルジックな響きを持つ「船場」という地名。現在の地図には載っていませんが、かつての土佐堀川・長堀川(埋め立てられて長堀通)・東横堀側・西横堀川(埋め立てられて阪神高速)の四つの堀川に囲まれた地域のことです。

戦前から商都大阪の中心であったこの地域には、近代の記憶を留めた石やレンガ造りの堂々たる歴史的近代建築が、戦火を逃れて現在もあちこちに残っています。中でも御堂筋と堺筋の丁度真ん中を南北に走る「三休橋筋」は、並木道がレトロな建築を引き立て、夜ともなれば「ガス燈」がほんのりと灯り、パリや銀座の街角かと見紛う雰囲気ある通りへと、近年変貌を遂げつつあります。


ラシーム。 大阪
「La cime」のネームプレート。 これは外観。パリの空気が漂います。
2年半のフランスでの修業から帰国された高田祐介シェフは、一目でこの街並みに魅了され、2010年3月、かの重要文化財「綿業会館」の斜め向かいに自らのお店を開店されたという訳です。


シェフ。
シェフの高田裕介さん。
1977年、奄美大島生まれの高田シェフは、大阪の名店で料理の土台を身に付けられた後、さらなる飛躍を目指して2007年に単身渡仏。ドルドーニュの「イマジネール」、パリの「タイユヴァン」、最後はかの三つ星「ル・ムーリス」で修行されました。

目標をさらに高く置くシェフが、自らのお店に付けられた名は「La Cime(ラシーム)」(「頂上」という意味)。この頂上の高みに「楽しむ客」を持って行ってあげたいとの願いも込められています。


La Cime 本町
木の温もりが落ち着かせてくれます。  円卓エリアはグランメゾン級の席間です。
並木道に面したドアを入ると、BGMよろしくフランス語の会話が絶え間なく流されていて、いきなり大阪からパリへとワープさせられます。エントランスに立って内部を見渡すと、ラスティックな木の床のダイニングルームが遥か奥の厨房の手前まで広がり、右手は白く塗られた木で囲まれたガゼボ風のスペース、そして左手前には並木道に張り出す大きな出窓の傍に大きな丸テーブルが置かれた「特別区」。ここは天井から床までの麻のカーテンを引くと円形の個室に早変わり。斜め前のレトロな「綿業会館」を借景にゆったりと食事が楽しめる、とっておきのスペースとなります。

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ラ シーム フランス料理
金色の豚! これはゴージャス! 「豚ちゃん」フィギュアは、店内の随所に飾られています。


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