大阪グルメ/大阪のフレンチ

大阪・淀屋橋に新たなるグランドメゾン「プレスキル」

大阪にグランドメゾンが誕生! その名は「プレスキル」。シェフは元「トランテアン」の料理長である佐々木康二さん。リヨン料理や古典料理をベースにした正統派のフランス料理が愉しめる、ハレの日に訪れたい一軒です。

執筆者:麻生 玲央

淀屋橋にグランドメゾンが誕生! 「プレスキル」

プレスキル

「プレスキル」は山梨県にある「まるき葡萄酒株式会社」が手掛けるグランドメゾン。

今、大阪のグルメシーンにおいて注目すべきエリア「淀屋橋」は、昔から文化や伝統を感じさせる街の空気があります。目の前にあるクラシックな「淀屋橋」を始め、徒歩数分内にある日銀大阪支店、中之島公会堂、中之島図書館といったどっしりと居を定めて歴史を語る近代建築文化遺産のお蔭でしょうか。その淀屋橋駅直結の商業ビル「淀屋橋odona」の2階に2015年10月20日、フランスのリヨンを流れるソーヌ川とローヌ川に挟まれた歴史地区「プレスキル」から名前を取ったグランドメゾン「プレスキル」が誕生しました。まさに、この淀屋橋という地に相応しいネーミングと言えますね。

料理長に就任されたのは佐々木康二さん。佐々木シェフは神戸ポートピアホテルの「アラン・シャペル」の料理長に就任。引き続き2012年からは「ラ・メール・ブラジィエ」と提携した「トランテアン」で各地から集まる食通を唸らせておられました。いわば、リヨン郊外ミヨネ村の伝説の料理人アラン・シャペルAlain Chapel氏の愛弟子の愛弟子に当たり、彼の遺伝子を受け継いだ上で、鋭く繊細なセンスで独自の進化を続けられつつあるシェフなのです。

内装

「プレスキル」の内装

淀屋橋odonaのテラス側にあるエントランスを入ると、巨大なカタツムリのオブジェがお出迎え。コタヴォーの婦人画の挨拶を受けて左手へ廊下を進むと全38席の広々としたダイニングルームが全貌を現します。群青色に唐草模様の分厚い絨毯が敷き詰められたダイニングルームは、数々の絵画が引き立つよう壁面は白ですっきり整えられ、奥の壁にはぶどうの葉の鋳金細工が壁一杯に這うように拡がっています。席に就くと、位置皿はレイノー製、カトラリーもクリストフルと古き佳き時代のグランドメゾン(Les Grandes Maisons)を彷彿とさせる風格です。

ランチメニューより

それでは、ランチコース「ラ・ソーヌ」(4500円)より御紹介です。

・食前のお愉しみ
Amuse-Bouch Gourmande

Amuse-Bouch Gourmande

アミューズは、旬の食材「紅ズワイガニ」、その下にホウレン草、マスカルポーネチーズという構成です。


・キノコのブイヨン トリュフとシャテーニュを添えて

キノコのブイヨンundefinedトリュフとシャテーニュを添えて

キノコのブイヨン トリュフとシャテーニュを添えて

前菜は様々な種類のキノコと栗を使ったスープ料理が登場です。トリュフを始めとしたキノコの風味に栗の滋味が活かされた見事な完成度。しっかりとしたブイヨンの旨味が味わいに奥深さ(奥行き)を生み出してあり、フランス料理の基本からブレない佐々木シェフならではの一品ですね。


・グルノーブル風をイメージしたサーモンのミ・キュイ 柚子風味
グルノーブル風をイメージしたサーモンのミ・キュイundefined柚子風味

グルノーブル風をイメージしたサーモンのミ・キュイ 柚子風味

続いては低温調理で絶妙なミ・キュイに仕上がったサーモンを、グルノーブル風に仕上げた一皿。グルノーブル風とは、一般的に「バター」や「クルトン」、「レモン」に「ケッパー」等を使った料理のことで、シェフは円盤状のクルトンに、ソースには「バジルシード」、さらに柚子風味を付与するなど独自のアレンジを加えて作り出されています。

こういう定番のフランス料理を最新の調理法で調理する。つまり、「再構築」ではなく、より現代的に、より美味しくするためにリファインするというスタイルが、佐々木シェフの目指されているベクトルなのでしょう。

次ページからは、メイン料理やデセールを御紹介します

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