大阪グルメ/大阪のフレンチ

ラ・ベ(大阪・梅田)

高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン大阪」のメインダイニングにして、関西最高峰のグランメゾン「ラ・ベ」。重厚な空間でいただく調和の料理とサービスは、特別な日に訪れたいハレの日レストラン。

執筆者:渡部 功平

関西随一のグランメゾン

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にこやかなドアマンの立つホテルのエントランス
東京などと比べて、関西はホテルのフレンチが元気だ、と言われています。東京に進出してきた比較的新しいホテルが、特別な空間としてのメインダイニングをなくしてしまう傾向があるのに対して、関西ではまだまだホテルのフレンチが元気。

ホテルのレストランも、これまでいくつか紹介してきましたが、その中でも最高峰のレストランといえるのが、ザ・リッツ・カールトン大阪の「ラ・ベ」。

リッツ・カールトンの館内は18~19世紀ジョージアン様式の重厚な空間。その重厚さは「まるでヨーロッパの邸宅のよう」という表現すら軽薄に感じられるほど、ヨーロッパの邸宅そのもの。ホテルに一歩入った瞬間から、まるで自分が特別な人間になったような気分にさせてくれます。冬は暖炉に火が入り、絵画が飾られたレストランは、その中でもひときわ素晴らしい空間の一つです。

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「ラ・ベ」料理長、クリストフ・ジベール氏
ラ・ベ」は、フランス語で「湾」の名が示す通り、新鮮な魚介と日本中、そして世界中から取り寄せた厳選素材で関西のフレンチを牽引するレストラン。初代料理長は、いまや「ロオジエ」で三ツ星シェフとなったブルーノ・メナール氏。そして2代目は独立から1年半を経過してもなお、週末ランチが2ヶ月待ちという「デビッド・セニア」のセニア氏。

そして現在、2006年4月から料理長を務めるのがクリストフ・ジベール氏。三ツ星レストラン「ルカ・キャルトン(現「サンドランス」、自ら三ツ星を返上)」や、ニースの名門ホテル「ネグレスコ・ホテル」で部門シェフも務めた確かな腕前。

甘みや旨みと、酸味・苦味など、味覚のマトリックス上で対にある味わいを組み合わせた料理が印象的なシェフです。言うなれば「調和の料理」。ジベール氏は、自らの料理のポイントを「自然であること、そしてお客様に喜びを与えられるもの」だと語ります。お話してみると、意外なほど気さくな方。しかし、料理についての説明はとても熱く語ってくれました。

ランチタイムはプリフィクスで

さあ、料理を紹介していきましょう。ランチタイムは平日4,500円~、その他は6,500円~となります。平日限定のコース以外はプリフィクスとなり、構成は下記の通り。
・ムニュ ラ・ベ(6,500円)
アミューズ+前菜+メイン料理(魚or肉)+デザート
・ムニュ フランセ(9,000円)
アミューズ+前菜+スープ+メイン料理(魚or肉)+デザート
・ムニュ クラシック(13,000円)
アミューズ+前菜+魚料理+肉料理+アヴァンデセール+デザート

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まずはアミューズに、フヌイユ(ういきょう)のババロワに甲殻類のジュレ、ウニクリームを乗せて。上に乗せられた緑のチップスもフヌイユの風味付けが。同じフヌイユでも上は緑、下は白…ということは、これ全体でフヌイユそのものに見立てられています。甲殻類のジュレも、「食欲を増すために、やわらかな味にしています」と言うとおり、フランス人シェフの方としては珍しいくらい塩は薄め。シェフの思惑どおり、この後に続く料理に期待が高まります。

次ページでは前菜をご紹介。
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