カ・セント（スペイン料理 カセント）(7ページ目)

シェフのスペシャリテ的パエリア

・aroces

ca sento風パエリア　ニンニクマヨネーズ添え

魚メイン、肉メインと続いて、最後に供されたのは、シェフのスペシャリテともいうべき特製パエリア！　一見するとパエリアには見えない包み焼きですが、これはパエリアの底に敷いた魚貝のゼラチンを焼き込み、それでパエリアをくるっと包み込んだ逸品です。

包み焼きされたパエリアは一般的なパエリアとは違って、表面を取り巻いている黒いゼラチン部分が磯（魚貝）の香りをもたらすと同時に、中に詰まっているパエリア（米）部分の旨味（風味）を上手く閉じこめているのが特徴。フォークでゼラチン部を切り開くと、これらゼラチン（皮）部分と、中身（リゾット部分）による複雑で豊満な香りが漂い、口に入れると、外のパリパリ感と、中のふっくら感が食感のコントラストを生み、味わいが一層拡がるのです。今まで味わったことのない新鮮な驚きと共に、どこか懐かしさを感じさせる味わいの逸品でした。

・postres

南瓜のアイスクリーム

デザート一皿目は、「南瓜のアイスクリーム」。南瓜のアイスクリームは、同じく南瓜で作られたムースの上に乗せてあり、さらにアイスクリームの上には、ビネガー風味の焼き菓子が添えられています。アイスクリームは南瓜そのものの素材が生きていて、とても風味豊かですし、このアイスクリームと焼き菓子を一緒に食すと、カリカリとした食感と共に焼き菓子に施された酸味がじっくりと拡がり、これまた違った味わいとなるのです。