セクシュアルマイノリティ・同性愛/ゲイシーン

学生たちの青春パレード(2ページ目)

3月21日、セクシュアルマイノリティの学生たちが集まって新宿の街をパレードしました。決して大規模ではない手作り感あふれるパレードでしたが、思いがきちんと伝わるような、感動的なパレードでした。

後藤 純一

執筆者:後藤 純一

同性愛ガイド

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「セクシャルマイノリティ学生プライドパレード」レポート


3月21日日曜日、前夜の強風や雨がうそのように空も晴れ渡り、気温も約20度まで上がり、絶好のパレード日和でした。
午後2時半、新宿1丁目にある花園西公園には(本当は二丁目にある新宿公園がよかったのでしょうが、現在工事中なのです)、パレードの参加者たちが集まりました。
セクシャルマイノリティ学生プライドパレード
昼下がりの公園に、思い思いの格好で学生たちが集まりました

発起人の慶太くんや各学生サークルの代表の方たちが挨拶したあと、全員で円陣を組んで気合いを入れ(参加者全員がつながれるって素敵!)、3時過ぎにパレードがスタートしました。
セクシャルマイノリティ学生プライドパレード
数十名の参加者たちがみんなで円陣を組んで、士気を高めました。これぞ青春!って感じです

警察の車に先導され、何人ものおまわりさんに誘導されながら(見守られながら)、パレードの一行は街を練り歩きます。プラカードを持ったり、楽器を持ったり、音を出すための装置(iPodとパソコン)を持ってたり、車いすだったり、仮面をかぶっていたり、様々な学生さんたちが生き生きと行進していました。
セクシャルマイノリティ学生プライドパレード
パレードがスタート! 細い路地もおかまいなしに、自由自在に歩きます

新宿通りから二丁目仲通りに入ると「二丁目のみなさん、こんにちは!セクシャルマイノリティ学生プライドパレードです」と挨拶し、靖国通りから歌舞伎町へと入り、伊勢丹前を通る頃には、某TV番組のかけ声風に「伊勢丹で男の子が女の子の服を買っても~いいとも!」とか「お母さんがレズビアンでも~いいとも!」といった工夫を凝らしたかけ声で、沿道の人たちにアピールしました。
セクシャルマイノリティ学生プライドパレード
仲通りは昼間ということもあり、あまり人も多くありませんでしたが、二丁目をパレードするということに意義があります

歌舞伎町辺りでは街行く人たちの視線はたいがい冷ややかなものでしたが、中には、拍手しながら「ブラボー!」と応援してくれる外国人の方がいたり、車に乗った女性が手を振ってくれたり、あたたかな反応もありました。
セクシャルマイノリティ学生プライドパレード
コマ劇場前広場も行進。「歌舞伎町はノンケのハッテン場」というかけ声が面白いと思いました

明治通りから甲州街道に入り、新宿駅南口前を通る頃には、手持ちの楽器でアンジェラ・アキの『手紙~拝啓 十五の君へ』(全国の中高生のテーマソングのようになってますね)の演奏がはじまり、参加者の何人かが、十五の自分へ宛てた手紙をハンドマイクで朗読しはじめました。自分がゲイだと気づいてつらい思いをしたこともあったけど、今は「教師をめざしてがんばってるよ」とか、思わず目頭が熱くなるような語りでした。
 
5時頃、一行は新宿駅西口前を通って西新宿の柏木公園に到着し、また円陣を組んで気合いを入れ、みんなで記念写真を撮って、「楽しかったね!」と言って、パレードが終了しました。(その後、居酒屋で打ち上げがあったそうです)
セクシャルマイノリティ学生プライドパレード
終点の西新宿・柏木公園で記念写真。あまり鮮明じゃなくてごめんなさい!

このパレードに初めて参加した、けど顔出しでは歩けなかった(仮面をつけていた)学生さんが、こんなふうに感想を語ったそうです。
「今回はGLOWの一員としての義務感から参加しただけだったのですが、参加してみたら、意外に楽しくて、気持ちよかったです。今度歩くときは仮面なしで参加できるように(そういう社会も、自分自身も変えていこう)と思いました」
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