セクシュアルマイノリティ・同性愛/ゲイライフ

クリスマス特集☆キリスト教と同性愛

世間はクリスマスモード。クラブパーティやゲイバーのパーティ、ホームパーティなどに出かける方も多いハズ。でも、本来の趣旨に沿って、教会で過ごしてみるのも悪くないんじゃない?というお話です。

後藤 純一

執筆者:後藤 純一

同性愛ガイド

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Shangri-La@ageHa
イルミネーションがきらめき、プレゼント商戦で街は大にぎわい…クリスマスの季節ですね。高級レストランやホテルを予約して彼氏といっしょに過ごす方もいらっしゃるかもしれませんが、男女カップルだらけのお店に男二人でっていうのも居心地悪そう…と敬遠する方も多いと思います。

今年は24日&25日が平日なので、昼間は仕事して夜はお家で料理を作って彼氏と食べたりって感じで、20日~23日までがパーティで盛り上がるクリスマス・ウィークだと思います。『WHITE BALL』(写真右)などのクラブパーティだったり、ゲイバーのクリスマスパーティだったり、ホームパーティだったり。プレゼント買ったり料理作ったりお店入ったりで忙しい方も多いハズ。

クリスマスって本来はイエス・キリストの誕生日を祝うお祭りなので、本来の趣旨に沿って、教会で過ごしてみるのも悪くないんじゃない?とも思います。以前、あるゲイの合唱団が教会のイベントに出演しているのを聴きに行って、本当に感動したことがありました。男声コーラスで歌われる賛美歌やゴスペルの魅力にシビれた、ということもありますし、教会でゲイたちが歌うということにも感動したのです。

というわけで、ここでちょっと、同性愛とキリスト教の関係について書いてみたいと思います。
 

キリスト教と私


メサイア
ヘンデルのオラトリオ『メサイア』。この季節にぜひ、聴いてみてください☆
個人的な話になりますが、予備校時代、いっしょに勉強したりしてた友達にひそかに恋してまして、大学合格の知らせが来た日に勢いで「好きだ」と告白したんです…そちらの結果は「サクラ散る」だったのですが(ノンケさんに告白してもね…まだ若かったんです)、彼は敬虔なクリスチャンで、神学部志望だったくらいでしたから、やんわりと「同性愛は罪だよ」的なことを言われ、そこにけっこうショックを受けました。バリバリの無宗教(お盆にお墓参り&お正月に初詣だけ)だった僕にとっての初めてのリアル・クリスチャン、そして3度目くらいの本気の恋の相手から「罪だよ」でしたから、正直、キリスト教が嫌いになりました。

でも、彼のことをあきらめきれず、その後も友達づきあいは続き、翌年のクリスマスにはヘンデルの「メサイア」を聴きに連れて行ってもらいました。もともと合唱部や吹奏楽部にいた僕は、音楽自体は素直に聴けましたが、神様を賛美する「ハレルヤコーラス」は、決して僕のことは祝福しないんだろうな…とフクザツな思いでした。

ハレルヤ
その後、長い年月をかけてゲイである自分を受け入れ、クリスチャンのゲイという人にも出会い、「キリスト教嫌い」はだんだん払拭されていきました。そして、2006年、『東京レズビアン&ゲイパレード2006へのプレリュード』のフィナーレで140名による「ハレルヤコーラス」の大合唱が行われたとき、あの時の打ちひしがれた自分が赦され、痛みがかき消えていくような気がして、僕は客席でボロボロと涙を流していたのでした。

名古屋のNLGRでは毎年、フィナーレとして同性結婚式が行われています。僕らも、尾辻さんたちもそうでしたが、牧師さんに式を挙げていただいたことで「本当に祝福されているんだ」と、こみあげるものがありました。生涯の愛を誓う聖なる式典ですから、神父さんや牧師さん(または宮司さん)が式を執り行ってくださることは本当にありがたい、素晴らしいと実感しました。

キリストの風
それから、パレードで「キリストの風集会」の人たちが誇らしく歩いている姿にも感動しました。

余談ですが、「キリストの風集会」の主催者であり、ゲイであることをカミングアウトしている牧師・平良愛香さんに以前、インタビューさせていただいたことがありました。小1時間ほど電車に揺られて平良さんの教会がある町に降り立ったとき、空に虹がかかっていたんです。それをクリスチャンの同僚に話したら「それはきっと神様が祝福してくれたんだよ」と言ってくれました。

今は帰依こそしていませんが、キリスト教応援派なゴトウなのです。
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