11月某日、私宛てに封書が届きました。封筒の表には見覚えのある字が。そうです、自分で宛名を書いて、入国管理局に提出した返信用封筒だったのです。つまり、在留資格認定証明書が届いたということ! 「やったー!」と思って注意深く封を開けると厚手のしっかりした紙に夫の顔写真が貼られている証明書が出てきました。
「うわ~、これかあ~。案外きれいじゃない」
ところが……
国籍が「カナダ」になっているではありませんか!!
ガ~ン! なんで~っ???
これが奔走の始まりでした。
国籍の訂正はできるのか!?
国籍「カナダ」の文字を見た瞬間に、いろいろなことが一遍に頭の中を駆け巡りました。レターが届かなかったんだろうか?
届いてもなお、カナダにされてしまったんだろうか?
ここでカナダ国籍になったら、この先、在留資格を更新するときも、ずーっとカナダのはず……
どうしよう? 今から変更できるのだろうか?
とりあえず事態を夫に報告しました。あとは、東京入国管理局に直接問い合わせるしかありません。しかし、届いたのが土曜日の朝だったので、週明けの月曜日を待たなければなりませんでした。
その週末の間に、またいろいろ考えてしまいました。なぜこんなことになったのかと、反省することしきり。
実は東京入国管理局から電話があったとき、私は緊張していたので、担当者の名前を確認せずに電話を切ってしまったのです。そのことをとても後悔しました。名前を聞き、その人宛に「国籍はスイスでお願いします」というレターを出すべきだったと……。
それが頭の隅にこびりついていたので、自分のヘマを責めることしかできず、これで日本にいる間は一生「国籍カナダ」ということになってしまったら夫に申し訳ないと、ずーっとクヨクヨしていました(してもしょうがないんだけど)。