京都の礼儀作法
見送りをするほう、されるほう、どちらにも余韻を残す振舞いがあります。 |
現在、そこまでする家庭は少なくなりましたが、そのこころを受け継ぐ店では、こうしたお見送りの光景が見られます。以前、ある女将さんがこんなことを言っていました。「曲り角で振り向いて会釈をしてくださる方は、さすがだと思いますし、振り向いてくださらない方だと少々落胆いたします」。
日々繰り返される出会いと別れの中で、この人と会ってよかった、同じ時間を過ごしてよかったと思えたら、また会いたくなるもの。その鍵を握るのが、別れ際の態度かもしれません。
見送りをするほう、されるほう、どちらにも余韻を残す振舞いがあります。 |