暮らしの歳時記/粋な振る舞い・和文化の楽しみ方

普通のお箸VS納豆箸 かきまぜ徹底検証!(2ページ目)

納豆箸の実力を検証するために「納豆箸vs普通箸ネバネバ対決」と、あの北大路魯山人が伝える「納豆茶漬け」にチャレンジしてみました。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

あの美食家の納豆ウンチク

北大路魯山人『魯山人味道』
北大路魯山人『魯山人味道』
納豆好きな方にはそれぞれのウンチクがありますが、有名なのが、漫画『美味しんぼ』の登場人物である海原雄山のモデルといわれ、書画や陶芸などで幅広く活躍して美食家としても知られる北大路魯山人(きたおおじろさんじん/1833~1959)の話です。とにかくよくかき混ぜると良いといい、このように書いています。

納豆の拵(こしら)え方 
ここでいう納豆の拵え方とは、練り方のことである。この練り方がまずいと、納豆の味が出ない。納豆を器に出して、それになにも加えないで、そのまま、二本の箸でよく練りまぜる。そうすると、納豆の糸が多くなる。蓮から出る糸のようなものがふえて来て、かたくて練りにくくなって来る。この糸を出せば出すほど納豆は美味くなるのであるから、不精をしないで、また手間を惜しまず、極力練りかえすべきである。 かたく練り上げたら、醤油を数滴落としてまた練るのである。また醤油数滴を落として練る。要するにほんの少しずつ醤油をかけては、練ることを繰り返し、糸のすがたがなくなってどろどろになった納豆に、辛子を入れてよく攪拌する。この時、好みによって薬味を少量混和すると、一段と味が強くなって美味い。茶漬けであってもなくても、納豆はこうして食べるべきものである。最初から醤油を入れて練るようなやり方は、下手なやり方である。納豆食いで通がる人は、醤油の代りに生塩を用いる。納豆に塩を用いるのは、さっぱりして確かに好ましいものである。しかし、一般にはふつうの醤油を入れる方が無難なものが出来上がるであろう。』 ~北大路魯山人『魯山人味道』より

そこで、北大路魯山人が食していたという納豆茶漬け を作ってみました。


北大路魯山人の納豆茶漬けにチャレンジ!

一説によると、何も入れずに305回かき混ぜてから、醤油を数回に分けてさらに119回。トータル424回かき混ぜて、お茶漬けにするそうです。

 
●普通の器でも構いませんが、424回かき混ぜる(魯山人は「練る」といいます)ので、しっかり握れるお寿司屋さんの湯呑か、持ち手のついた納豆専用の鉢が良いでしょう。今回は家庭でも準備できるよう、コーヒーカップを使いました。
●箸は納豆箸。納豆は大粒45g。


 
●まずは305回、根気よくかき混ぜます。


 
●残り119回の間に醤油を数回に分けて入れる。好みで薬味を入れても良いそうなので次のようにしました。
・305回後 →醤油3分の1
・(さらに40回かき混ぜて)345回後 →醤油3分の1
・(さらに40回かき混ぜて)385回後 →醤油3分の1 &薬味(ネギ)
・(さらに39回かき混ぜて)424回で練り作業終了。
●納豆をご飯にのせて、煎茶をかけたら出来上がりです!


結果と試食した感想は次のページです。納豆おすすめレシピもどうぞ >>>
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