「教室のすぐ近くに、とっても美味しい人形焼の店がある」と私のお菓子教室にいらした方から教わって以来ファンになり、月に1度はおやつにしている東京・錦糸町「山田家」の人形焼。
卵とハチミツの甘い香りに誘われて、あと1つ、もう1つ、とつい手が伸びます。
(目次)
P1 錦糸町名物「人形焼」と本所七不思議
P2 手焼きの「狸」と厳選素材、店舗・お取り寄せ情報

錦糸町名物「人形焼」

山田家
JR錦糸町駅からすぐ。
本所七不思議『置いてけ堀』
で知られた土地。
鶏卵・食品問屋の山七食品を母体とする「山田家」の創業は昭和26年。鶏卵を生かせる商売として始めた人形焼が、今ではここ東京・錦糸町の名物になっています。

焼き型
昔の焼き型。
右上から反時計回りに
『送り提灯』『置いてけ堀』
『消えずの行灯』『片葉の葦』
江戸の本所七不思議の1つ『置いてけ堀』の錦糸堀で知られた場所とあって、七不思議に因む人形焼が焼かれています。

焼き型
昔の焼き型。
右上から反時計回りに
『馬鹿囃子』『落ち葉なしの椎』
『津軽の太鼓』『本所七不思議』
お話を伺った山田満氏によると、元々は七不思議全てに因む型があったそうですが、焼き上がりの良さや折り詰めにした際の納まりの良さから、今では『置いてけ掘』に登場する「狸(たぬき)」と『津軽太鼓』の「太鼓」のみが残ります。
これに加えて「三笠山(みかさやま)」と餡なしの「紅葉」の4種類が山田家の人形焼です。

本所七不思議の包装紙が繋ぐ縁

包装紙
宮尾しげを氏による
本所七不思議の包装紙。
愛嬌たっぷり。
山田家を「本所七不思議の人形焼店」と印象付けるのに一役買っているのが、漫画を始め多才に活躍した宮尾しげを氏の描いた何とも味のある包み紙。

何でも直木賞受賞作家の宮部みゆき氏は、この包み紙がきっかけで、『本所深川ふしぎ草紙』を執筆されたそうで、今でもこちらの人形焼を贔屓にしていらっしゃるとか。そんな逸話が、人形焼にさらなる魅力を添えているようです。

次ページでは、手焼きの「狸」と厳選素材、店舗・お取り寄せ情報をご紹介します>>