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ダッタンソバの健康効果についてまとめてみた 血液サラサラ韃靼蕎麦の謎

ルチンのを多く含むダッタンソバの血液浄化機能が、毛細血管の活性化につながるとして、健康食としてにわかに脚光を浴びている

執筆者:井上 明

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この記事では、ダッタンソバの健康効果について情報をまとめておく。ダッタンソバの打ち方については、こちらの記事を参考にして欲しい。
外観
▲ダッタンソバ 画像拡大


外観
▲普通のソバ 画像拡大


血液サラサラになる健康効果に注目

そばには、健康増進成分のルチン(ポリフェノール類)が多く含まれている。だったんそばには、このルチンが普通そばの60-100倍も含まれていること言われている。

ルチンの血液浄化機能は、毛細血管の活性化につながるとして、高血圧の人や高 齢の方を中心に、健康食としてにわかに脚光を浴びている。

友人が経営するそば店(鈴や 川越市・049-246-6660・地図)でも、春先からダッタンそばを 手打ちで出したところ、これが大ブレイク。毎日限定20食を売り切ってしまうほどの人気ぶりだという。

そもそもダッタンそばは、美味を味わうそばではないと言われている。普通そば(甘そばともいう)に対して苦そばというジャンルのそばである。この苦味は、ルチンが原因物質のひとつではあるけれども、ルチンだけが苦いということでもないため、苦いからルチンが豊富ということにはならない。だからルチンをそのままに、苦味と上手につきあって調理する工夫が必要なのだ。

いまだにナゾの多いそばであるだけに、まだまだ解っていないことがたくさんある。ちなみに、2000年に改訂された五訂日本食品成分表にも採録されていない。栄養学的な部分を含め、今後アカデミックな問題や技術的な問題が少しずつ解明されていくことだろう。

いまのところ、ダッタンソバとルチンについて判明していることは、次のようなことがらである。ダッタンソバは、水溶性分解酵素を持っているため、そのまま加水すると酵素が活性化しルチンを分解してケルセチンに変化させてしまう。したがって、ルチンを残すためには、酵素を失効させる何らかの手だてが必要なのである。しかも、ルチンはセ氏70度以上で分解してしまうので、茹でるとルチンの恩恵が受けにくくなる。

だから、ルチンを有効に利用するためには、粉の段階でなんらかの処理をほどこすことが必要になってくるとか。それでも、普通ソバの60-100倍も含まれているというルチンが、わずか数十秒の茹で時間で全部分解してしまうわけではないので、ルチンをより多く摂取しようと考えた場合、加熱工程が多い乾麺より手打ちなどの生そばで食すほうが有利であることは間違いない。

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