フォアグラに負けない辛口白
第二の前菜『セップ茸のチュイルでサンドしたヴァンデ産フォアグラのコンフィ ピスタチオ風味のブリオッシュを添えて』は、伝統的なフォアグラのコンフィを、最新スタイルの「甘く塩っぱい」セップ風味のチュイル(tuileは瓦を模った軽い焼き菓子)で挟んだもの。製菓技術を前菜や主菜に用いるのは、料理界でここ数年の流行である。ピスタチオを加えて焼き上げたブリオッシュは一般には見かけないアイテムだが、フォアグラと相性が良い。円形の連続にデザインされているフォアグラとチュイルがユニークだ。
この前菜に合わせたのは、ソノマ・コーストのカルトワインとしてオークションなどで取引される他はほとんど流通しない、カルトワインのMarcassinである。(日本では「マルカッサン」「マーカッシン」と呼ばれることが多いが、ここではフランス語風に「マルカサン」と書こう。) シャルドネ種の白ワイン「ロレンツォ・ヴィンヤード」という単一畑ワインの1993年ヴィンテージである。
シャルドネ、ロレンツォ・ヴィンヤード AVAソノマ・コースト 1993年(マルカサン) |