ワイン/ワインバー・レストラン

美食の技法:フランス料理を考える(2ページ目)

おいしいフランス料理を食べたいというグルメが集まる講座の最終回に、このレアものワインが登場! あのフランス料理店で、現代最先端の料理と最高峰のワインとを一度に体験した。

執筆者:橋本 伸彦

泡の浮島がジュレに漂う


カクテルグラスに盛り付けられて登場
第一の前菜は『生雲丹のジュレとカリフラワーのふわふわムース イル・フロッタント風』。空気をたっぷりと含んでふるふると震えるほど軽く柔らかなムースを、甲殻類のゆるいジュレで雲丹を固めた上に浮島(イル・フロッタント)のように置いたものである。

ムースに用いているエスプーマespumaとはスペイン語で「泡」の意味で、ペースト状の食品に亜酸化窒素(N2O)を吹き込んでを泡状にする器具。ベースとなる食品に粘性を加え泡立ちよくする「つなぎ」としてゼラチン、卵白、ジャガイモなどが使われる。

『生雲丹のジュレとカリフラワーのふわふわムース イル・フロッタント風』

シャサーニュ=モンラッシェ村の1級畑レ・シュヌヴォット 2001年(ミシェル・コラン=ドレジェ)
ミシェル・コラン=ドレジェが造るシャサーニュ=モンラッシェ1級畑レ・シュヌヴォット。レ・シュヌヴォットは特級モンラッシェの西側近くに位置する10.9ヘクタールの平均樹齢が50年以上という畑。味わいはエレガントで洗練されたワインになる。このワインの味わいには、トースト香、熟れた柑橘系、ほのかな蜂蜜の香りとシャープな酸があり、スッキリと若々しい中にもエレガントなバランスを感じさせる。ウニやカリフラワーの香りや旨味を洗い流しつつ、酸味やコクでシャンパーニュよりも後味を清々しくまとめてくれる。

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