グラスワインはエノマティックで提供
隣の部屋には大テーブルが並び、半個室のように使えそうである。その壁面に真紅のキャビネットに収まっているのは、イタリア製のワイン・ディスペンサー『エノマティック』である。つまり、ケースの中にあるワインはそれぞれ特別なノズルにつながれており、ボタンを押すと決まった量のワインが吸い出され、ワインが出た分の瓶内スペースは不活性ガスで置き換えられるから残ったワインは酸化しないという装置である。この装置を使って提供されるワインの量は、8ミリリットルか12ミリリットル。訪問した時のグラスワインリストにはブルゴーニュが53種類、その他の地方が18種類記されていた。1杯の価格はほとんどが20ユーロ以下で、最低から最高まで2~38ユーロの幅があった。ちなみに高価なものだと白がボノー・デュ・マルトレイによるコルトン・シャルルマーニュ1993年が12ミリリットルで36ユーロ、DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)が造るヴォーヌ・ロマネ村の1級畑デュヴォー・ブロシェ2002年が同量で38ユーロだった。安くはないが、かなりレアなワインである。
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