過熟香とオークの香りがある
スタッグスリープ・ワイン・セラーズ『SLV』2003年 |
香りは閉じている。するりとしなやかに口にすべり込んで来るが、すぐに濃厚さやきっぱりとした力強さが浮上する! このダイナミックさでは、このワインが群を抜いている。シルクのようにきめ細かい渋味は、色素と相まってインクのように濃い。しっかりとバランスや上品さもある。
「私のトップワインはこれ」
エラスリス『ヴィニェード・チャドウィック』2002年 |
彼が2004年にベルリンで行なった「ベルリン・テイスティング」でボルドーのトップワインに勝って1位となったというこのワイン、私は最初、熟したトマトのような香りに驚いたが、その香りが飛んだ後は柔かく熟したレーズンのような果実味が際立ち、複雑さ、熟成感、バランス、上品さをきちんと併せ持つ、すばらしく澄んだワインに豹変した。
「ニッポン代表」は第4位なれど僅差
マンズワインの島崎大氏 |
■ 1位 スタッグスリープ (アメリカ)
■ 2位 レオヴィル・バルトン (フランス)
■ 3位 エラスリス (チリ)
■ 4位 マンズワイン (日本)
採点システムのせいもあるだろうが、4つとも得点の合計は各900~1,000点前後という僅差である。言わば「挑戦者」として比較試飲に参加したマンズワインの醸造家・島崎大氏がコメントした。ブドウ樹は1994・98・99年に植えたものだというから、これから樹齢が上がるにつれて更に品質向上が見込めるのではないか。マンズワインの健闘に、参加者からの拍手が送られた。
この晩のディナーはこう始まった!>>