甲州アロマプロジェクト
専門的な質問にも答える博士 |
しかしワインの香りというのはブドウの中にある無数の物質が発酵過程で相互に影響し合う複雑なもの。単純に「香りの素が多い」「フェノールが少ない」→「おいしいワイン」となるとは限らないのだ。富永博士が強調したのは、この実験は醸造の中のごく限られた側面を考えるもので、どうしたら旨いワインができるかを分析だけで指南するようなものではない、という点。
肝心なのは「前駆体を目印にしてみたら、全体としてうまく行くのでは?」「フェノールを抑えれば、もっとクリアで豊かな風味になるのではないか?」といった発想で、ワイン造り自体は醸造家の経験と判断によって支えられているのだ。
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