ワイン/特別な日の高級ワイン

今年こそ飲んでみたい、有名ワイン5本(5ページ目)

年頭には、その年に達成する目標を設定したいもの。今年はコレを飲みたい!というワインは決まっただろうか? さらに驚くべきおいしさへ、新たな挑戦を考えてみよう。

執筆者:橋本 伸彦

独自の世界を切り開いたパイオニア

意外と真面目なキャラクター
サッシカイア。イタリアをブーツの形に例えればすねのあたり、海の近くに位置するボルゲリ地区で長らくヴィノ・ダ・タヴォラという素朴なカテゴリーで高級品の値をつけていたスーパー・トスカーナである。1994年ヴィンテージから『DOC ボルゲリ サッシカイア』という区分になった。単一の生産者にして単一の法的カテゴリーをもつのは、イタリアで初のケースである。

このヴィンテージはまだ若いが、ほんの少し熟成感が出てきている。やや閉じていた時期を脱し、すでに華やかな芳香が開いてきているようだ。かっちりと構成された端正なつくりは、すこしクラシックなスタイルで良く出来たボルドーワインを連想させる。天候に恵まれたボルゲリのこのヴィンテージを余すところなく味わうには、充分に空気に触れさせてから飲むとよい。

2001年サッシカイア (テヌータ・サン・グイード) DOC ボルゲリ サッシカイア、トスカーナ地方、イタリア
2001 Sassicaia (Tenuta San Guido) DOC Bolgheri Sassicaia, Tuscany, Italy
税込参考小売価格:17,850円
輸入元:エノテカ  

思い切って飲んでみよう

あまり狭い世界にどっぷりと漬かっていると、いろいろな意味で感覚が鈍る。「いつもの地方」「いつもの品種」にこだわらず、時には自分の飲んだこともないワインを試してみると、なじみの分野を客観的に見るチャンスとなるだろう。

なに?失敗がこわい?ワイン選びの失敗などというのは、何を飲んでいたって不意にやって来るものだ。それならこちらから、世界中のワインを攻めてやろう!と思っていただきたい。あなたがそう考えるならば、あなたにとって2006年のワインは新発見に満ちたエキサイティングな体験となるに違いない。


→Page1 リースリングとスクリューキャップ 
→Page2 豊かな力強さに出会う
→Page3 星に願いをかける。初ヴィンテージ
→Page4 ドイツのピノノワール最高峰
・ Page5 独自に切り開いた円熟味の世界

■関連ページ

・ オーストラリアン・ワインを極める! ワイン産地めぐりの旅 (「オーストラリア」ガイド:平野 美紀氏)
  クレア・ヴァレーなどワイン産地の位置が判る地図入り記事
・ ヴィンテージ・ワインを味わうように愛され続ける映画 『サイドウェイ』(「映画」ガイド:南 樹里氏)
  サッシカイアの1988年ヴィンテージが登場する映画を紹介
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