ワイン/ワインが際立つ飲み方と料理

ワイン、この飲み方が基礎の基礎(2ページ目)

せっかくワインを飲むのに、飲み方で損していないだろうか?上手な冷やし方、コルクの開け方、こぼさない注ぎ方、正しいグラスの選び方そしてグラスの持ち方など、いまさら訊けないことばかり。そこで今回は「基礎の基礎」をお伝えしよう。

執筆者:橋本 伸彦

ワインが「ひらく」

飲む前にしばらく、ワインを空気に触れさせておくとおいしく飲める場合がある。一般的には

・軽めのワインや熟成のかなり進んだものは開けてすぐ
・濃い、あまり熟成していないワインは30分~数時間程度

この時間は、開けるワイン、扱い方、好みによって大きく違う。上等な白のポテンシャルを見るために長時間開けておいて熟成ポテンシャルをみる場合もあるし、特に濃くて強い渋味を和らげるために半日~1日置いてみるのもいい。

飲み頃を探るためには、開けてすぐから少しずつ飲んでみるのがいいだろう。味を見る間にワインの風味が開(ひら)いていくのが分かるだろうし、大きめのグラスを使ってゆっくり飲めば、長時間待たずに済むことも多い。自分の好みの味になるタイミングがつかめれば、次回から同じようなワインの加減も見当がつくだろう。

デカンタージュは怖くない

デカンティングする手元
デカンティングは思い切りが肝心
早く開かせたい場合や沈殿物がある場合には、ボトルからほかの容器への移し替えをするといい。デカンティング(またはデカンタージュ)といって、空気に触れさせる方法だ。ワインの空気に触れる液面が大きくなるほど、また移し替える回数を増やすほど変化が早くなる。

注ぎやすい容器で、匂いや汚れがないようきれいに洗ってあれば一升瓶だってガラスボウルだって構わない。こぼさないよう、必要ならじょうごを使う。また、専用のガラス容器がデカンター(またはデカンタ、デキャンタ)として売られている。

澱が入らないように移し替えるコツ。テーブルに置いたロウソクや懐中電灯といった光源の上にボトルの肩を透かして見ながら、傾けた容器の側面にさらさらと静かに注いでいく。

澱が溜まっていたビン底からビン口のほうに寄って、出そうで出ないところで一気にスッと引き上げる。未練がましくぎりぎりまでちびちび注いだり、コーヒーフィルターで漉してみたりしても、一気に注いだ上澄みほどは澄んだ味にならないだろう。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 7
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます